#142 ページ32
#ヨークシンシティ空港前 mmタワー 25階
「…まだ食べるの？」
キルア「当たり前だろ、レストランときたらパフェって相場は決まってんだよ。」
パフェひとつ、ジュースふたつ、それからコーヒーふたつ。
(相変わらず分かりやすいな、私達。)
そんなことを考えているうちに、いつの間にかクラピカの現状説明は終わりかけていた。
クラピカ「＿＿＿で、今となっては旅団は消えた。」
ゴン「そっか。それなら、クラピカがやりたいことに専念できるね。」
クラピカ「やりたいこと…？」
ゴン「友達の目を集めるんでしょ。」
クラピカ「！？…そうだな。」
不思議なくらいにキラキラしたゴンの言葉に核心をつかれて、彼は驚いた顔をした。
これはゴンにしか出来ないことだよな…とあまりにも無垢な少年に感心してしまう。
ゴン「Aは？」
「昔の顔見知りと出会ったよ。」
キルア「顔見知り？」
「私を捕まえて組織に引き渡した人。…結局、情報は何も得られなかったけど。」
レオリオ「それって大丈夫なのかよ！？居場所がバレたら、いつ引き戻されるのか分からないって言ってたじゃねぇか！」
「そ、そうなんだよね…あはは…」
身を乗り出したレオリオは、店員の視線が集中しているのに気付いて気まずそうに座り直した。痛いところをつかれたと笑うと「笑い事じゃねぇだろ。」とキルアに制された。
クラピカ「いや、恐らくその心配は無い。奴はお前に執着する様子を見せなかった。」
レオリオ「…なら良いけどよ。」
クラピカ「それに、お前はひとりじゃない。私はずっとお前の隣に居たいと望んでいるし、たとえ力が及ばなかったとしても最後までお前を守るための覚悟はできている。」
「なっ……」
“ずっと一緒”…？
“最後まで守る”…？
清々しい程に真っ直ぐなその言葉を向けられて、私の顔はみるみる熱くなっていく。未だ自覚が乏しいクラピカは、不思議そうに尋ねてきた。
クラピカ「どうしたんだ、A？真っ赤だぞ。」
「別に赤くないし。」
顔を隠そうとした両手を掴んで、彼は面白がるように顔を覗き込んできた。
「ば、馬鹿！」
クラピカ「おい、どこ行くんだ？」
「…お手洗い。」
(どうしたんだろう、私。)
特に用事もないのにトイレに行くことになってしまった私は、ほのかな余熱を感じながら席を立った。
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かにかま(プロフ) - みなみさん» 初めまして、素敵なコメントをありがとうございます(^^) 最近はプライベートが色々と忙しいので更新頻度が低いのですが、お付き合い頂けたら嬉しいです。 (2019年11月16日 22時) (
レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - コメ失礼します…！とっても面白いです！！すごい好きです！これからも頑張ってください…！！！ (2019年11月16日 22時) (レス) id: 1440843f6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2019年10月6日 23時
