#136 ページ26
案外平凡に訪れた今朝に違和感を抱きながら、カーテンを開く。
未だ無防備に横になっている彼は、差し込んできた鋭い陽の光に目を細めた。
クラピカ「ん……」
「朝だよ、起きて。」
強引に毛布を剥ぐと、 分かりやすいくらいに不機嫌な声で抵抗される。
これだから低血圧は…。
再びその瞼が閉じたのを確認して、次はどうやって起こしてやろうか…なんて考えていると扉をノックする音が聞こえてくる。
「はーい…あ、センリツ。
おはよう、どうかしたの？」
センリツ「おはようA。今日は私達はボスのショッピングに着いていくんだけど、貴方達は休みなさいって伝えに来たの。」
「ショッピングって危なくない？仲間殺されたばっかりの旅団が、私達に何もアクションを起こさないなんてことはないんじゃないかな。」
センリツ「そうか…貴方達はまだ聞いていなかったのね。幻影旅団はもう消滅したのよ。あの後オークション会場に旅団のトップの死体が発見されたの。」
「旅団が消滅した…！？＿＿＿それならいいけど…でも、クラピカはともかく私は何もしてないよ。」
センリツ「そうね、確かにあの時の貴方はそれどころじゃなかったかもしれないわ。…それじゃあ今日の仕事として、クラピカのお世話をするのを任せてもいいかしら。」
「勿論いいけど、何か申し訳ないなぁ…」
センリツ「彼のこと1番分かってるのは貴方でしょう。それに、皆クラピカのことが心配なのよ。精一杯お世話を頼むわよ。」
「うん、分かった。センリツもお仕事頑張ってね。」
センリツ「ありがとう。」
そう言って、ニッコリ微笑むと、彼女は私達の居る部屋を後にした。
…なんだか上手く言いくるめられちゃったけど、結局私のことも気を使ってくれたんだろうな。本当にセンリツには頭が上がらないや。
クラピカ「何て言ってたんだ？」
「私達、今日は休みでいいって。」
クラピカ「…それはまた急だな。」
「それから、旅団はもう居なくなったんだって。」
クラピカ「！？＿＿＿そう、か…。」
あれ？おかしいな。
旅団が居なくなったと分かったらきっと彼は喜ぶと思っていたのに、心做しか表情が曇ったような気がした。
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かにかま(プロフ) - みなみさん» 初めまして、素敵なコメントをありがとうございます(^^) 最近はプライベートが色々と忙しいので更新頻度が低いのですが、お付き合い頂けたら嬉しいです。 (2019年11月16日 22時) (
レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - コメ失礼します…！とっても面白いです！！すごい好きです！これからも頑張ってください…！！！ (2019年11月16日 22時) (レス) id: 1440843f6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2019年10月6日 23時
