#125 ページ15
#ノストラード邸 地下1階 拷問部屋
クラピカside
クラピカ「お前の名はなんと言う。」
ウヴォーギン「ウヴォーギン。」
クラピカ「オークションで何をしようと企んでいたんだ。」
ウヴォーギン「さぁな。」
クラピカ「オークションに居た人間はどうした。」
ウヴォーギン「知らねぇな。」
クラピカ「お前の仲間は何処にいる。」
ウヴォーギン「知らねぇ。」
クラピカ「…ッこの野郎…！」
ウヴォーギンと名乗る大男。
彼はどんな傷を負わされても、自分の名前以外にはなんの情報も漏らそうとしない。
そればかりか、苛立つ我々を見て楽しんでいるかのようにさえ思えた。
男を雁字搦めにした鎖を思い切り引き上げると、「冷静になって。」とセンリツに窘められる。
クラピカ(旅団員であるばかりか、Aの過去に確実に関わっている人間だ…。これが冷静になって居られるものか。)
情報を聞き出すことを諦めた面々は、次第に部屋から姿を消していった。
ついに残されたのは私と男だけになる。
奴は私の顔を見上げて気味悪く笑った。
ウヴォーギン「お前とは気が合いそうだな。」
クラピカ「私は微塵にもそう思わない。」
ウヴォーギン「…で、今度は何を聞くんだ？大好きなAチャンの事でも聞くのか？」
…コイツは、こっちのペースを崩すために、態と気に障る言葉を選んでいる。
挑発に乗ったら負けだ。
落ち着け、クラピカ。
ひとつ深呼吸してから、「どうせ答えないんだろう。」と返すと、男はまた笑いながら答えた。
ウヴォーギン「ハハハッ、よく分かってんじゃねぇか。」
クラピカ「…はぁ。」
話せば話すほど訳が分からなくなる。
…言ってしまえば、対峙した男のことよりも真っ青になって部屋に籠ってしまった少女のことが気になって仕方なかった。
私も数分前の仲間達と同じように、この男から情報を聞き出すことを諦めて拷問部屋を後にした。
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かにかま(プロフ) - みなみさん» 初めまして、素敵なコメントをありがとうございます(^^) 最近はプライベートが色々と忙しいので更新頻度が低いのですが、お付き合い頂けたら嬉しいです。 (2019年11月16日 22時) (
レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - コメ失礼します…！とっても面白いです！！すごい好きです！これからも頑張ってください…！！！ (2019年11月16日 22時) (レス) id: 1440843f6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2019年10月6日 23時
