#124 ページ14
センリツ「じゃあ私はクラピカ達の所に戻るわね。ゆっくりしてなさいね。」
「うん、ありがとうセンリツ。」
パタン
「はぁ…皆に迷惑かけちゃったなぁ。」
なんて面倒くさい人間なんだろう。
自己嫌悪の渦に飲み込まれて、ベッドの上でバタバタと足を動かした。
*
(喉乾いたな…。)
気力も無く、フラフラと広い洋館を彷徨う。
不意に玄関の方から大勢の人が入ってくる音、そしてその中には鎖の犇めく音も聞こえたものだから「クラピカの顔を見たいな。」なんて傷心に抱いた欲のままにつま先を向けた。
「クラピカおかえ＿＿！？」
そこには確かに大好きな彼が居た。
…でも、同時に今一番目にしたくない人物の姿もそこにあったのだ。
大男「あ、さっきの女か。」
「何で…貴方がここに…」
大男「何でって、そりゃ俺が聞きたいぜ。」
クラピカ「無駄口を叩くな。立場を弁えろ。」
大男「おっかねぇな…って、あ！思い出したぞ、お前 賊の捕虜だろ！確か母親のせいで＿＿＿」
最後の言葉を聞き終わる前に、また私は逃げ出した。
「おぇっ……」
あの人に捕まった後の悪夢を思い出すと、急に吐き気が襲ってくる。
「気持ち悪っ…」
あーあ、終わったな。
これで奴らに私の居場所がバレる。
そうしたら、クラピカ達とも一緒に居られなくなっちゃう。
部屋の扉も窓も全部 締め切って、一人ベッドの上で体育座りをしながらそう思った。
人って意外と緊急時には冷静になれるもんだなぁ…。
「やっぱり私はひとりぼっちだ。」
静寂な部屋が、その呟きに対する何よりもの答えだった。
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かにかま(プロフ) - みなみさん» 初めまして、素敵なコメントをありがとうございます(^^) 最近はプライベートが色々と忙しいので更新頻度が低いのですが、お付き合い頂けたら嬉しいです。 (2019年11月16日 22時) (
レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - コメ失礼します…！とっても面白いです！！すごい好きです！これからも頑張ってください…！！！ (2019年11月16日 22時) (レス) id: 1440843f6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2019年10月6日 23時
