#111 ページ31
ネオン『Aちゃんの部屋ってどこ？』
センリツ『えっと……』
(あ、何か嫌な予感。)
ドアの外から聞こえてきたのはそんな会話。
明言を避けて時間を稼いでくれるセンリツに感謝しつつ、ベランダから裏の避難経路を通って建物の反対側に出た。
「こっちは男子寮？」
そうと分かったら、私の足は考えるまもなく彼の元に向かっていた。
「クラピカぁぁ」
クラピカ「人の部屋に入るなら、ノックくらいしろ。」
ご尤もなお説教をするクラピカは、ベットの上にごろーんと寝転がって、やっぱり本を読んでいる。
私はそんな彼の横に腰掛けた。
クラピカ「何かあったのか？」
「貞操の危機を感じて。」
クラピカ「あぁ…大方予想はついた。」
「初対面でキスしちゃうんだもん。
びっくりだよね。」
クラピカ「文化圏の違いだろうか。」
いや、そんな難しいことじゃなくて単に嗜好の問題だと思うけど。
ま、いっか。
「あーあ、このままボスのコレクションにされちゃうのかな。」
「そうしたら、また前みたいに外の世界も見れないなぁ。」なんて冗談交じりに呟くと、クラピカは読んでいた本をパタンと閉じて身体を起こした。
クラピカ「心配するな、私が居る。」
…冗談だったのに、そんな真剣な顔されるとこっちが気恥ずかしくなってしまう。
「何でクラピカはそんなに優しいの。」
クラピカ「言っただろう、私とお前は唯一無二。二人ぼっちなんだ。」
「ふふふ、その約束の有効期限はいつまで続くの。」
クラピカ「絶交するまでだ。」
「じゃあ永久じゃんか。」
クラピカ「ははは、どうだろうな。」
…本当に、なんでこんなに優しいんだろう。
ボスのあの欲に充ちた瞳を思い返すと、何だか昔のことが思い出されて 彼まであんな辛い目に合わせてしまうのではないかと不安になった。
だけど、今は必死に知らないフリをすることにしよう。そうする他に策が浮かばないのだから。
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かにかま(プロフ) - (名前)さきのさん» コメントありがとうございます。褒められると伸びるタイプなので、そう言って頂けて嬉しいです笑 今後ともお楽しみ頂けますように精進しますね。 (2019年10月1日 0時) (
レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)さきの(プロフ) - 毎日1話ずつ更新してくださってありがとうございます！1日の終わりにこの小説を楽しみにしています^ ^更新頑張ってください！！ (2019年9月30日 23時) (レス) id: 7fbb21366a (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 林 香織?さん» 素敵なコメントをありがとうございます！ これから紐解いていくので、楽しんで頂けたらうれしいです(^^) (2019年9月24日 19時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
林 香織?(プロフ) - この小説めっちゃ好きです…ヒソカの大事な人の事も気になりますし、不器用な夢主、愛に気づかないクラピカ。めちゃくちゃ面白いです！更新ファイトです！ (2019年9月24日 16時) (レス) id: 3baa06326a (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 音かなでさん» わわっ！とても励みになるコメントをありがとうございます。これからも楽しんでもらえますように精進しますね。 (2019年9月11日 22時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2019年9月6日 22時
