#109 ページ29
クラピカside
クラピカ「西日、バストイレ別、IHコンロ…割と良い物件じゃないか。」
紹介所の女性が色々と悪い噂話を並べるものだから、死体と一緒に過ごすことさえ想定していたというのに、、
暫くここで働くことになりそうだし、本棚でも買うことにするか。
えっと、置くとしたらこのベットの横からで……
クラピカ「大体80cm幅くらいか。」
？「ちゃんと寸法計らないと、買っても置けないかもよ。意外と大雑把なところあるんだねぇ♢」
クラピカ(ん…？)
ふと違和感に気付く。
この声の主は？
振り返ると、窓に寄りかかって立つヒソカが居た。
ヒソカ「やぁ、半年ぶりだね。」
「何をしに来たんだ。」と睨みつけると、「その目、興奮しちゃうなぁ。」と不名誉なことを呟いて、彼はポケットをガサゴソとまさぐり始めた。
それから間もなくして、私の方にヒョイとその中身を投げた。
携帯電話と紙？
ヒソカ「その紙は僕の番号ね。」
クラピカ「どういう風の吹き回しだ？」
ヒソカ「君と契約を結びに来たんだよ。」
クラピカ「契約…？」
ヒソカ「そう。僕は蜘蛛の情報を与える。だから君にはAの傍に居てくれ。」
Aの傍に…？
いや、元々その気では居たけども。
何でヒソカがそれを？
ハンター試験の時、お前はあんなにもしつこく彼女を取り巻く人間を排除していたじゃないか。
ヒソカ「野暮用があってね、暫くAの様子を見に来れなさそうなんだよ♠」
クラピカ「そう、か。」
ヒソカ「契約期間は、君があの子と過ごせなくなる日まで。逆に言えば、君があの子と一緒にいれば、僕は与えられる限りの情報を与える。」
クラピカ「何でそこまでしてAの事を…」
ヒソカ「質問は1日1回までだよ♣」
クラピカ「…。」
ヒソカ「それから、もし僕やAが君と一緒にいるべきではないと思ったら容赦なく彼女を連れていくし、君が彼女を拒絶した日にはAを僕の元に置く。」
クラピカ「少なくとも後者はありえない。」
ヒソカ「ふふっ、それは頼もしいね。君はAの事が好きなのかい？」
クラピカ「当たり前だ、仲間なんだからな。」
ヒソカ「そう、仲間ねぇ…」
ヒソカはまだ何か言いたげだったが、誰かが扉をノックする音を聞いて窓から飛び降りた。音さえ落とさぬその可憐な足取りは、まさにショーに興じる奇術師そのものだった。
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かにかま(プロフ) - (名前)さきのさん» コメントありがとうございます。褒められると伸びるタイプなので、そう言って頂けて嬉しいです笑 今後ともお楽しみ頂けますように精進しますね。 (2019年10月1日 0時) (
レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)さきの(プロフ) - 毎日1話ずつ更新してくださってありがとうございます！1日の終わりにこの小説を楽しみにしています^ ^更新頑張ってください！！ (2019年9月30日 23時) (レス) id: 7fbb21366a (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 林 香織?さん» 素敵なコメントをありがとうございます！ これから紐解いていくので、楽しんで頂けたらうれしいです(^^) (2019年9月24日 19時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
林 香織?(プロフ) - この小説めっちゃ好きです…ヒソカの大事な人の事も気になりますし、不器用な夢主、愛に気づかないクラピカ。めちゃくちゃ面白いです！更新ファイトです！ (2019年9月24日 16時) (レス) id: 3baa06326a (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 音かなでさん» わわっ！とても励みになるコメントをありがとうございます。これからも楽しんでもらえますように精進しますね。 (2019年9月11日 22時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2019年9月6日 22時
