#76 ページ33
レオリオ「待て、行くなキルア。
このまま行かせる訳にはいかねぇ。」
キルア「はぁ?いつ俺が殺人鬼になるか分かんねぇのに何呑気な事言ってんだよ。」
「まだどうなるかなんて分からないでしょ、行かないで キルア。」
キルア「…何だよ、Aまで。じゃあ俺が殺人鬼になっちまったらどうすんだよ。」
クラピカ「見くびるな。私達が本気を出せばどうにかなる。」
キルア「よせよ、俺を殺せって言ってるだろ。」
じゃあ、何でそんなに泣きそうな顔してるの。
本当はみんなと一緒に居たいんでしょ。
殺してくれなんて言いたくないんでしょ。
出ていこうとするキルアに、また一つ声が降り掛かる。
ゴン「嫌だ!絶対に誰も死なせない!!」
突然の大声に驚いたのか、彼は目を丸くした。
キルア「ははは、何だよお前ら。こんな時まで喧嘩してどうすんだよ。
…分かった、俺 お前達を信じるよ。」
やっと五人の思いが重なった瞬間だった。
キルア「う゛っ…」
レオリオ「悪く思うなよ。」
ゴン「まったく、強情なんだから。」
ひとまず面倒事を避けるためにキルアには眠っていてもらおうと、レオリオが彼の腹部に拳を入れた。
「…で、どうしよっか。」
レオリオ「キルア担いで外に逃げるか?」
クラピカ「そんな事をしても何の解決にもならん。」
レオリオ「わ、分かってるよ。」
一瞬だけ部屋全体が白光で満たされた。激しい雷雨の音が聞こえてくる。
ただならぬ何かを感じ取って、わずか数秒後。
窓にかかったカーテンを剥ぐと、不敵な笑みを浮かべたイルミが姿を表したのだ。
イルミ「やぁ。」
レオリオ「今すぐスイッチを解除する方法を教えろ!教えねぇって言うんならなぁ____」
イルミ「いいよ、教えてあげる。キルのスイッチは、彼が俺に対して殺意を抱いた時に入る。それから、友達を殺した時に解除される。」
「殺す…?」
イルミ「まぁ、つまりは君達の中の誰かが死ねばいいってこと。」
レオリオ「お前!!」
怒りがふつふつと湧いてくる。だけども、心配するべき点はそこだけじゃなかった。
クラピカ「キルア、目を覚ますな!」
「「「!?」」」
彼の目線を追いかけると、部屋の隅に寝かせられていたキルアが身体を起こしていた。
そして、私達が置かれている状況を飲み込むと 視界に入ったイルミめがけて足を踏み込んだのだ。
キルア「イルミ…お前を殺す!!!」
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ユーハ(プロフ) - 凄く良いですよね!私も大好きです。 (2020年11月7日 20時) (レス) id: b943d98333 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - ユーハさん» コメントありがとうございます。はい、旧ハンターの声優さん達が大好きなので入れちゃいました(^^) (2020年11月6日 20時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
ユーハ(プロフ) - HUNTERHUNTERの舞台の話も入れてるんですね!とっても楽しいです。体調に気をつけて更新頑張ってください! (2020年11月6日 18時) (レス) id: b943d98333 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます(^^) ご期待に添えますように頑張りますね! (2019年8月20日 3時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2019年8月20日 0時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かにかま | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時:2019年8月16日 17時