【H×H】緋の欠片 〜キルア奪還編〜【クラピカ】

#54 ページ11

ゴン「大丈夫、A？何もされてない？」


「大丈夫だよ、何もされてない。」





3人の元へ戻ると、ゴンがひどく私のことを心配してくれた。


「本当に？本当に？」と尋ねて顔を覗き込んでくる彼の可愛さに危ないものに目覚めそうになりつつ、ヒソカってばどんだけ信用されてないんだか…と失笑した。







クラピカ「ヒソカは何でAを呼び出したんだ？」



「んー…よく分からないけど怪我の具合を気にかけてくれたみたい。」






そう答えると、クラピカとレオリオは顔を真っ青にして二人でコソコソ話し始めた。






クラピカ「あのヒソカが他人の容態を心配するだと？」



レオリオ「なぁ、やっぱりヒソカってAのこと狙ってるんじゃねぇの？」



クラピカ「その可能性は十分にあるな。」



「あのー、めちゃくちゃ聞こえてるんですけど。」







本当にヒソカは全く信用されていないらしい。確かに不可解なところは多いしサイコパス味が強いけどね。


そうは言っても一応彼は私の恩人なので、一言フォローを入れて置いた。





「確かにヒソカって変な人だけど、割と良いところもあるよ。」





回復するどころか益々真っ青になっていく二人の表情に溜息を落とした。





(だめだこりゃ。)









「…ゴン、二人は放っておいて空港行こう。」



ゴン「うん。Aは大変だね。」



「ハハ…労いの言葉をありがとねゴン。」



ゴン「キルアん家までどんくらいかかるかな？」



「少なくとも半日以上はかかるわね。」



ゴン「そっか、早く会いたいなぁ。」



レオリオ「っおい！置いてくなよお前ら！一緒に行くって言ったじゃねぇかよ。」



「だって二人はいつまで経っても仲良く話してるから、一緒に来るかなって思って。」



クラピカ「A、それは心外だ！！こんな奴と仲良く話した覚えなど…」



レオリオ「何だと！！？？」



ゴン「あ、あの蝶々見て！凄い綺麗だよ！」



「本当だ！！」



クラピカ「おい、無視するなゴン、A！」





旅はまだまだ長くなりそうです。

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