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#81 ページ38

no side


#パドキア共和国西空港行き 国営バス




ククルーマウンテン出て、バスに揺られて20分。心地の良い揺れに身を任せて、Aとキルア以外の三人は眠ってしまった。



さっきまでの緊張感が嘘のように安らかで幸せそうな寝顔だ。



Aは隣で目を瞑るクラピカの絹糸のように揺れる前髪にそっと触れると、前から視線を感じ顔を上げた。





キルア「浮気か?ヒソカに殺されんぞ。」


「なっ…違うよ。どっちもそんなんじゃないってば。」



「冗談だよ。」と笑う仕草は変に大人びていて、彼は周りに乗客が居ないことを確認すると、Aの目をじっと見つめた。



「どうしたの?」


キルア「A、お前今まで何してたんだ?」


「ん?」


キルア「ハンター試験受ける前まで何してたかって聞いてんの。」


「…人質。」



顔色を伺いつつそう答えると、彼は驚く様子もなく、「やっぱりな。」と呟いた。



「“やっぱり”…?」


キルア「ゴンからお前は毒に耐性があるって聞いたんだけどさ、俺も毒大丈夫だから分かるんだ。相当の拷問受けなきゃ無理だって。」


「あー、なるほどね。
キルアのお家は変わってるもんね。」


キルア「変わってるってもんじゃねぇって。あれはシンプルな虐待。」


「あはは、それ聞いたらお母さん怒っちゃうよ。」


キルア「なぁAはアコニチン飲まされたことあるか?」


「アコニチンってトリカブトの毒のことだよね。」


キルア「そうそう。それだけは俺、未だに苦手なんだよな。」


「分かる!ちょっと頭痛くなるよね。初めて飲まされた時死ぬかと思ったよ。」





常人は「ちょっと」頭痛くなる所ではないし、「死ぬかと思った」ですむ代物ではないが、特例的な育ち方をしてきた彼らにとってそれが異常だと気付くのは難しいようだ。

(ツッコミ不在とはまさにこの事。)




キルア「だよなー。たまに母さんがお茶に混ぜてくるんだけど、マジ勘弁って感じ。」




あははは と笑いながら話す彼らの会話は、常軌を逸していてやはり理解するに余りある。



途中から目を覚ましていたクラピカは、彼らの会話に冷や汗をかいたんだとかなんとか。



クラピカ(とんでもない奴らだ…。)

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ユーハ(プロフ) - 凄く良いですよね!私も大好きです。 (2020年11月7日 20時) (レス) id: b943d98333 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - ユーハさん» コメントありがとうございます。はい、旧ハンターの声優さん達が大好きなので入れちゃいました(^^) (2020年11月6日 20時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
ユーハ(プロフ) - HUNTERHUNTERの舞台の話も入れてるんですね!とっても楽しいです。体調に気をつけて更新頑張ってください! (2020年11月6日 18時) (レス) id: b943d98333 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます(^^) ご期待に添えますように頑張りますね! (2019年8月20日 3時) (レス) id: 39e4a96b67 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが楽しみです!頑張ってください! (2019年8月20日 0時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かにかま | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/  
作成日時:2019年8月16日 17時

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