【忍たま】日々平凡【短編】 (ページ4)

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恐れと覚悟-善法寺伊作ページ4

「死神」、人は彼をそう呼ぶ。

戦場を駆け巡っては死期迫った者を介抱し、時には見ず知らずの相手を弔う。

そんな姿がまるでこの世の者のように思えなかったのだろう。

それは彼の放っておけない性格故の行為の数々で、決して死に至らしめることなんてしていないのに、、

その表現で片付けられてしまうのはやっぱり彼の不運のせいなのかもしれない。

彼は……善法寺伊作は、誰よりも生きることへの希望を失わない。そんなのは傍で見てきた私が一番知っている。

.

卒業して数年経ったある日、厭に疲弊した様子の伊作が私の元を訪れた。

顔を見るなりほっとしたような表情を浮かべて私に抱きついた。

「……どうしたの？」

「君に会いたくて。」

「私も会いたかったけどさ」

「やっぱり落ち着くなぁ、Aの匂いだ。」

「もう……」

本当にどうしたんだろうか。
男気溢れるタイプではないけど、だからと言って人に弱味を見せるような人間でもない。
よっぽど疲れているのだろうな、と思う。

そっと彼の頬に手を当てて、その微笑みと目を合わせた。

「疲れてるでしょ。」

「そりゃね」

「隈あるよ。」

「はは、文次郎みたいだなぁ。」

「………何かを恐れているの？」

「………………怖いものなんてないよ。」

よし、と自身を奮い立たせるように呟くと腕の力を緩めた。

「もう行くの？」

「うん、Aの顔見たら満足しちゃった。」

「……相変わらずね。」

最初に訪れた時とは随分違う、何かを悟ったような顔をして伊作はまた何処かへと向かった。

(「死神」……か。)

本当の意味でそう呼ばれる日が来るなんて、きっと誰も望んでいなかった。

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うわッ……意味分からないですね、ごめんなさい。
学生時代は保健委員として命を救うことに徹していた伊作だけど、ある日を境に守るものの為に他人を斬る覚悟がついたって話が書きたかったんです。。
きっと誰にでもそんな壁にぶち当たる日が来るんじゃないでしょうか。忍者ってお世辞にも明るい職業とは言えないですし、おすし。

*

○○は、震えないよう祈りながら最後の嘘をつきました。
それは現実逃避のための嘘でした。
「怖いものなんてないよ」、と。
本音は仕舞い込んだまま。
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