まさかの ページ19
学園に到着すると、一足先に返っていた同級生達が心配をして迎えに来てくれた。
くのたま1「A、大丈夫？」
くのたま2「ごめんね。気付いてあげればよかったんだけど…。」
「大丈夫だよ！ただの捻挫だもん。そんな顔しないで。」
とは言ってみるものの、やはり立ち上がるのには厳しいものがある。
思わず顔をしかめると、「言わんこっちゃない。」と彼女達は溜め息をついた。
伊作「誰かに運んで貰うといいよ。そうだ、久々知とか…＿＿＿」
久々知「え」
久々知君は、自らを指差して目を丸くした。失礼だけど、私はそれが可笑しくて笑った。
久々知「お、俺が？」
尾浜「兵助、ご指名かかってるじゃん。」
鉢屋「くのたま長屋までなら大して時間もかからないだろう。」
久々知「まぁ…」
周りの五年生達に諭されて、向かってくる。私もてっきり久々知君に連れて行って貰うのだろうと思っていた。
しかし、彼が辿り着くよりも早く、耳馴染みの良い声が私を呼んだのだ。
同室「A、行くよ。」
ふわりと身体が宙に浮く。
目の前には見知った顔。
照れ隠しに私は彼女の鼻を摘まんでやった。
「お姫様抱っこだって。何だか王子様みたいだね。」
同室「ふふふ、何ふざけたこと言ってるのよ。」
.
俺が行くだの行かないだのと揉めていた忍たま達を追い抜いて、颯爽と現れた同室唯一人がそのポジションを勝ち取った。
同室をお姫様抱っこして去っていく少女の後ろ姿を、一同は唖然として見送った。
竹谷「そ、そんなのアリか…？」
不破「まるで王子様だね。」
尾浜「兵助……」
久々知「…何だよ。」
鉢屋「兵助……」
久々知「だから何だよ！」
本日二度目の注目の的となり、兵助はトホホと肩を落とした。
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かにかま(プロフ) - 音かなでさん» わーーー、ありがとうございます！書き手としてはこの上ないお褒めの言葉を頂けて光栄です。まだまだ終わりそうにない二人のお話ですが、気長に付き合ってやってくださいませ。 (2020年7月5日 18時) (
レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
音かなで(プロフ) - ありがとうございます！凄い良かったです！かにかまさんの書き方というか言葉の選び方が温かくて読んでいてニヤケが止まりません！！これからも応援してます (2020年7月5日 17時) (レス) id: 73c7ce9b4a (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - j061191さん» コメントありがとうございます。そうですね、くっついてくれれば良いんですけど………。やっぱり人気なのは五年生サイドなんですね。参考にさせていただきます！ (2020年7月4日 22時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 音かなでさん» リクエストありがとうございます。なるほど、勘右衛門ですね！新鮮なので上手く書けるか不安ですが、私なりに頑張ってみようかと思います…！お気遣いありがとうございます。 (2020年7月4日 22時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
j061191(プロフ) - かにかまさん» 二人とも気持ちに気づいたので早くくっついて欲しいです！番外編だと、やっぱり兵助の一番側にいる勘ちゃん目線が読みたいですね〜。鈍そうな竹谷くんにも登場して欲しい(笑)続きも楽しみにしています！！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: ad5fefd1f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a062/
作成日時：2020年6月15日 21時
