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#28 ページ29




その日、私は朝食を食べ広場に向かった。

いつもより十五分早い朝食。
それは、なんと言っても幼馴染のクラピカを送り出す為だった。



「一人で大丈夫?」


クラピカ「うん。絶対にお医者様を連れて帰ってくる。」


パイロ「感情的になっちゃダメだよ。落ち着いて…ね?」


クラピカ「分かってるよ。もう、二人とも心配症だな。」




私たちはいつも三人だった。
産まれて此方ずっと。


今日は、私達が初めて離れ離れになる日。

その異質な感触に、応援したい気持ちや寂しさや…複雑な思いを抱きながら私は彼の背中を押した。




パイロ「外の世界のお話沢山聞かせてね。」


クラピカ「勿論!じゃあ、行ってくるよ。A、パイロ。」


「うん、行ってらっしゃい。」






その後にどんな悲劇が待ち受けているかなどつゆ知らず。ただ離れていく背中に手を振り続けることしか出来なかった。




*





クラピカが帰ってきたら何をしようか、なんて話していた午後三時。


広場で遊んでいた私とパイロは、大人達の異様な雰囲気を察知した。




村人1「見たこともない集団がこっちに向かって来る。」


村人2「狩人か旅人じゃねぇのか?」


村人1「…いや、装いを見るに恐らく違う。」



何の話をしているのだろうと疑問に思い尋ねてみたが、明確な返答は得られなかった。代わりに返ってきたのは、「馬小屋に居ろ。」という言葉。



馬小屋__それはこの村で言う緊急避難所の様なもので、その単語が飛び出たということは則ちそういった類いのことを示しているというのが暗黙の了解だった。




幼いながらに何か大変なことが起こるらしいという事実を読み取り、パイロと二人でそこへ向かった。




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金糖の少女 - 恋愛感情で動きを変えないという解釈…!!わかります!!自分も同じ解釈なんですけど恋愛小説ともなると難しいのでどうしても解釈不一致な作品ばかりになってしまうんですよね…(急募 語彙力) (12月15日 16時) (レス) @page46 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - ひぃさん» コメントありがとうございます。シリアスなシーンが多い彼なので、創作の中だけでもほっと一息つける瞬間があって欲しいなと思い書きました(^^) お返事遅れてしまいすみません。 (2022年7月8日 0時) (レス) @page49 id: a48c4b505b (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - めっちゃ面白かったです!読み終わったあと、心があったかくなった感じがしました笑 (2021年5月27日 9時) (レス) id: 21a845e247 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 凛太さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです(^^) (2020年11月11日 10時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
凛太 - めちゃ読みやすかったし、面白かったです!!! (2020年11月11日 6時) (レス) id: caca9cc888 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かにかま | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/  
作成日時:2020年4月12日 1時

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