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#17 ページ18

翌朝早々に、少年達は旅立つ支度を始めた。そして、私が仕事に向かうのと同じ位に、彼らも玄関に集まった。




クラピカ「いつになるが見当がつかないが、少なくとも今年中にはまた帰ってくるよ。」


(また寂しくなるなぁ。)


クラピカ「…すまない。」



そんなやり取りを横目に、レオリオさんとゴン君は気を遣って、先に向かうと家を出た。玄関に置かれたままの釣竿を見て、「アイツららしいな。」とクラピカは笑った。



クラピカ「無茶するなよ。」


(クラピカこそ。)


クラピカ「仕事、無理して行く必要ないからな。」


(楽しいから頑張れるよ。)


クラピカ「それから、えっと…」


(…。)



クラピカは名残惜しそうに、私に掛ける言葉を探している。それが途切れたら、また暫くは会えないことになってしまうから。


さっきは寂しいだなんて軽率に言ってしまったけど、私以上に寂しさを感じているのは紛れもない彼自身なのだ。


なんせ、人間関係どころか住み慣れた街や家まで離れなくてはならないのだから。


だからこそ、ここは私が別れを切りだす必要があった。




(…クラピカ、遠く離れていてもずっと応援してるよ。)


クラピカ「……やっぱりお前は強いな。」




諦めたように笑って、彼は私をハグすると扉に手を掛けた。



クラピカ「行ってくる。くれぐれも病気をしないように。」


(行ってらっしゃい。クラピカもね。)



パタン、と優しくドアが閉まる。


今度会うのは何ヶ月後だろう。


離れたばかりだというのに、もの寂しさが私を襲う。



(駄目だ駄目だ。
クラピカは決心して出て行ったんだから、私だって頑張らなきゃ。)



そうだ。切り替えて仕事に向かわなくては。

頬をパシンと叩くと、私も町へ向けて駆け出した。

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金糖の少女 - 恋愛感情で動きを変えないという解釈…!!わかります!!自分も同じ解釈なんですけど恋愛小説ともなると難しいのでどうしても解釈不一致な作品ばかりになってしまうんですよね…(急募 語彙力) (12月15日 16時) (レス) @page46 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - ひぃさん» コメントありがとうございます。シリアスなシーンが多い彼なので、創作の中だけでもほっと一息つける瞬間があって欲しいなと思い書きました(^^) お返事遅れてしまいすみません。 (2022年7月8日 0時) (レス) @page49 id: a48c4b505b (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - めっちゃ面白かったです!読み終わったあと、心があったかくなった感じがしました笑 (2021年5月27日 9時) (レス) id: 21a845e247 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 凛太さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです(^^) (2020年11月11日 10時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
凛太 - めちゃ読みやすかったし、面白かったです!!! (2020年11月11日 6時) (レス) id: caca9cc888 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かにかま | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/  
作成日時:2020年4月12日 1時

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