#14 ページ15
no side
ジャンケンに勝ったゴン、負けたレオリオが順々に椅子につく。まだ慣れないその空間を見回しながら、良い香りを漂わせる何かが出来上がるのを待った。
換気扇の音が止まったのを聞いて、二人は待ってましたと万遍の笑みを浮かべた。
程なくして、オフホワイトの皿に盛り付けられたハヤシライスがお膳に出される。
ゴン「うわー、美味しそう。」
レオリオ「アイツこんなもんばっかり食ってたのか。羨ましいぜ。」
Aは、いつの間にか手にしたメモ帳にサラサラとペンを走らせている。二人は顔を見合わせて、初めての彼女とのやり取りに期待した。
("お買い物ありがとうございました。せめてものお礼に…お口に合うか分かりませんが、召し上がってください。")
可愛らしく丁寧に浮かび上がるその黒字は、まるで彼女の人柄を表しているかのようだった。
きっと優しくて素敵な人だ。
何しろあのクラピカが懐いているのだから。
ゴン「Aさんは食べないの？」
("私はひと仕事終えてから食べます。クラピカも、暫く戻ってこないと思うので先に食べてください。")
レオリオ「じゃ、お言葉に甘えて頂くぜ！」
「「いただきます。」」
黙々と頬張る少年達を満足気に見つめながら、Aはふと時計に目をやった。
クラピカが外に出てから、もう結構な時間が経っていた。
どこまで行ったのかしら。そう言えば今日は夕立ちに降られるとかなんとか聞いた気がする。
窓から顔を覗かせると、急かすように雨雲が迫ってくるのが見えた。
("クラピカの様子を見てきます。")
レオリオ「俺達もついて行くか？」
("いえ、大丈夫です。折角お風呂に入って温まったのですから、気にせずくつろいでください。")
そう断りを入れると、二本の傘を提げて彼女は家を出た。
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金糖の少女 - 恋愛感情で動きを変えないという解釈…！！わかります！！自分も同じ解釈なんですけど恋愛小説ともなると難しいのでどうしても解釈不一致な作品ばかりになってしまうんですよね…(急募 語彙力) (12月15日 16時) (
レス) @page46 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - ひぃさん» コメントありがとうございます。シリアスなシーンが多い彼なので、創作の中だけでもほっと一息つける瞬間があって欲しいなと思い書きました(^^) お返事遅れてしまいすみません。 (2022年7月8日 0時) (レス) @page49 id: a48c4b505b (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - めっちゃ面白かったです！読み終わったあと、心があったかくなった感じがしました笑 (2021年5月27日 9時) (レス) id: 21a845e247 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 凛太さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです(^^) (2020年11月11日 10時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
凛太 - めちゃ読みやすかったし、面白かったです！！！ (2020年11月11日 6時) (レス) id: caca9cc888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2020年4月12日 1時
