#12 ページ13
クラピカside
強引に蒸し暑い外に繰り出されたことに、レオリオは不満そうだ。大層なもてなしを期待していたのなら申し訳ない気もするが、普段の粗相を鑑みて謝罪はしなかった。
街角に差し掛かった時、不意にゴンが呟く。
ゴン「Aさんって可愛いね。」
クラピカ「後で言ってやってくれ。本人が聞いたらきっと喜ぶ。」
恥ずかしそうに謙遜する様子のAを思い浮かべてふふっと笑うと、横から嫌な視線を感じる。振り向くと、ニヤニヤと気味悪く笑うのはアイツ。
クラピカ「…何だ。」
レオリオ「思い出し笑いしちゃって、クラピカ君ったらムッツリ。」
イラッ。
どうしてコイツは偶に的を射る様なことを言うんだろうか。そういう所に腹が立つ。
睨みをきかせて見てやると、思い通りだとでも言わんばかりに奴は笑う。
少しばかり険悪になった私達の間を取り持つように、ゴンが話を切り出した。
ゴン「そう言えばAさんとクラピカは何処で会ったの？」
レオリオ「言われてみれば気になるな。」
唐突な問いに言葉を詰まらせる。本当のことを言うべきか迷いが生じた為だ。
クラピカ「そうだな…」
澄んだ瞳、真っ直ぐに見つめる少年の視線。
あまりにも純粋で、それはあの日の悪夢を詳細に知るには輝きすぎていた。
クラピカ(…まだ時期尚早か。)
そうだ、苦しみも悲しみも私一人で抱え込めばいい。そうすれば大切な誰もが闇を知らずに居られるのだから。
こうして私はA本人にしたのと同じような物語を、目前の友人たちに語った。
クラピカ「村を出てさ迷っていた時、道端で倒れている少女を見つけた。それがAだった。」
ゴン「へぇ、何だか漫画みたいだね。」
レオリオ「そこから同居人まで漕ぎ着くなんて不思議な話だな。なんつーか、お前らしくねぇ。」
クラピカ「…そうかもしれないな。」
ほらまたそんなことを言う。
核心をつくようなことを。
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金糖の少女 - 恋愛感情で動きを変えないという解釈…！！わかります！！自分も同じ解釈なんですけど恋愛小説ともなると難しいのでどうしても解釈不一致な作品ばかりになってしまうんですよね…(急募 語彙力) (12月15日 16時) (
レス) @page46 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - ひぃさん» コメントありがとうございます。シリアスなシーンが多い彼なので、創作の中だけでもほっと一息つける瞬間があって欲しいなと思い書きました(^^) お返事遅れてしまいすみません。 (2022年7月8日 0時) (レス) @page49 id: a48c4b505b (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - めっちゃ面白かったです！読み終わったあと、心があったかくなった感じがしました笑 (2021年5月27日 9時) (レス) id: 21a845e247 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 凛太さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです(^^) (2020年11月11日 10時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
凛太 - めちゃ読みやすかったし、面白かったです！！！ (2020年11月11日 6時) (レス) id: caca9cc888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにかま | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/
作成日時：2020年4月12日 1時
