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#25 ページ26

通された部屋は、古びた屋敷の一室だった。

ベッドに横たわるクラピカ。その周りでゴン君をはじめとする面々が心配そうにその姿を眺めている。



ゴン「あ、Aさん!」



彼は私を見るなり飛びついてきた。重苦しい空間が少しだけ和やかになったことに感謝し、私は筆談用のペンとメモを貸してほしいとジェスチャーした。



("お久しぶりです。クラピカには何があったのでしょうか。")


レオリオ「クラピカは旅団と取り引きをしていたんだ。その疲れか念の使いすぎか分からねぇけど……まぁこんなザマだ。」


("りょだん?")


レオリオ「あー……なんつぅか、まともじゃねぇ奴らの集まりだな。」


(ふーん…。)



詳しくは分からないけど、どうやら怪しい人達と揉めた結果に疲労困憊に陥ってしまったらしい。そんな私達のやり取りを、白髪の少年ともう一人は不思議そうに見る。


この方々は?と尋ねると、ゴン君は快く紹介を始めた。



ゴン「コイツはキルア、俺たちの仲間だよ。で、その人はセンリツさん。クラピカと働いてる人。」


キルア「ども。」


センリツ「初めまして。」


("私はAです。クラピカとは昔馴染みです。")


キルア「喋れねぇの?」


("はい。色々とありまして。")



ふーん、と興味無さげに呟くキルア君。
本題に戻るわね、とセンリツさんが口を開いた。



センリツ「私がレオリオに貴方を呼んできて欲しいって頼んだの。」


("そうなんですね。それはまたどうしてなんでしょうか。")


センリツ「…酷く精神的に疲労してる様子だから、きっと慣れた人に居てもらった方がいいんじゃないかと思って。」


("センリツさんは私の事を知ってらしたんですか?")


センリツ「クラピカが良く貴方のことを話しているのよ。とても嬉しそうに。」



少しだけ恥ずかしくなって顔を俯くと、彼女は笑った。



センリツ「お願いしてもいいかしら。勿論、お仕事を休んでる間のお金は出すわ。」


("お金なんて要りません。寧ろやらせて頂きたいです。")


センリツ「ふふふ、じゃあお願いするわね。」



そんなこんなで二人きりになったその一室。すーすーと寝息を立てる穏やかな顔だけは、昔から全く変わっていない。

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金糖の少女 - 恋愛感情で動きを変えないという解釈…!!わかります!!自分も同じ解釈なんですけど恋愛小説ともなると難しいのでどうしても解釈不一致な作品ばかりになってしまうんですよね…(急募 語彙力) (12月15日 16時) (レス) @page46 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - ひぃさん» コメントありがとうございます。シリアスなシーンが多い彼なので、創作の中だけでもほっと一息つける瞬間があって欲しいなと思い書きました(^^) お返事遅れてしまいすみません。 (2022年7月8日 0時) (レス) @page49 id: a48c4b505b (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - めっちゃ面白かったです!読み終わったあと、心があったかくなった感じがしました笑 (2021年5月27日 9時) (レス) id: 21a845e247 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 凛太さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです(^^) (2020年11月11日 10時) (レス) id: c18fa87c81 (このIDを非表示/違反報告)
凛太 - めちゃ読みやすかったし、面白かったです!!! (2020年11月11日 6時) (レス) id: caca9cc888 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かにかま | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0660ea0a061/  
作成日時:2020年4月12日 1時

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