警戒心 ページ17
3回目、4回目と回数を重ねても緊張はとけることなく
「京介くん…頭ぼーってする。」
「移動する？」
ベッドへ移動するもへにゃーと力が抜けてしまう私
そんな状態の私を見て
「…そんなんじゃ今日は無理かな。」
少し残念そうに京介くんは言った
「…怒ってる？」
「怒ってないよ、考えているだけ。」
「…嫌いになっちゃった？」
「ぜーんぜん。そんな簡単に嫌いになると思ってる？」
私のほっぺを両手でつまみ鼻で笑う京介くん
「あいにく、待つのには慣れてるんで。」
？？？
「そんなことで嫌うわけないじゃん。」
京介くんが何について言っているのかいまいちよくわかっていないけど、とりあえず嫌われてはいないみたい
「…あ、１つ言いたかったことあったわ。」
「な、なんでしょう？」
「カフェのあのクソ男に何言われたか覚えてる？」
「口が悪い…。」
「お、ぼ、え、て、る？」
「なんとなくは覚えています！」
京介くんは目で私を制してきて、一言でいえば ボス
「あの時、車に乗ってたらこういうことされてたと思うけど…どう？」
京介くんが恐ろしいことを言い出し背筋がゾクゾク
「わかった？これからは警戒心もとうか。」
「は、はい。」
改めて自分の危機管理について考え直さなきゃ
「でも初めてが京介くんでよかったです…。」
「ん。」
気がつけば時間もそろそろ帰る時間
今日はちょっとだけ名残惜しいなって気持ちが大きかった
「A、そろそろ帰るんでしょ。用意しないと。」
「うんーー。」
少しだけゆっくり準備をし先に玄関で待っている京介くんの元に
「今日なんか遅くない？」
「京介くんが早いんだよ〜。」
なんとなく京介くんのせいにしてみた
「忘れ物ないな、行くぞ。」
ドアを開けかけた京介くんを止めて
「A？どうした？」
「あのね、笑わないで聞いてくれる？」
「何？どうした？」
こういう時の京介くんは優しく話を聞いてくれるから好き
いつも好きだけど、もっと好き、大好き
「最後にね、もっかいキスしたいな…って。」
言えた！言えた！京介くんの顔は見えないけど…
「A？」
京介くん困ったかな？
「こっち向かないとできないじゃん。」
指先で顎を上げられ京介くんと目が合う
京介くんは優しい目で私を見ていて
「…で、1回でいいの？」
「！」
ちゅ、と今日した中でも一番軽い触れるだけのキス
「も、もっと京介くんでいっぱいになりたい…。」
「うん、電車遅らせよっか。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 505人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しいたけ(プロフ) - 素の 8LOOMYさん» コメントありがとうございます！前作からなんてとても嬉しいです♪藤牧さんの良さを全面に出すために天然多めに描いています(笑)これからもよろしくお願いします！ (2月22日 1時) (
レス) id: 98fcbdbf9f (このIDを非表示/違反報告)
素の 8LOOMY - 前作から見ていたのですが、主人公の天然に京ちゃんのツッコミがクセになり、いつも笑いながら見ています🤣続きも楽しみにしています！！ (2月21日 22時) (レス) @page6 id: 3ce2eec617 (このIDを非表示/違反報告)
しいたけ(プロフ) - いかだべーすけさん» 前作に引き続き嬉しいコメントありがとうございます！どんどん縮まっていく2人の物語をお楽しみください♪ (2月21日 10時) (レス) id: 98fcbdbf9f (このIDを非表示/違反報告)
しいたけ(プロフ) - 綺さん» ありがとございます(T＿T)書いてみたいお話がたくさん思いついたのでこっそり続編を作りました！これからも優しく見守ってくださると嬉しいです♪ (2月21日 10時) (レス) id: 98fcbdbf9f (このIDを非表示/違反報告)
いかだべーすけ - 続編ありがとうございます！！！完結してしまったのかと、寂しかったのですが、嬉しいです！！✨これからも楽しみにしてます！頑張ってください！ (2月20日 22時) (レス) id: 73d9cc3ce6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しいたけ | 作成日時：2024年2月20日 21時
