芋羊羹 ページ23
.
.
「今日…楽しかったね」
「うん、そうだな」
春から季節は過ぎ木の葉も散ってすっかり寒くなった
もうすぐ、杏寿郎と出逢ってから一年が経つ
今日は甘味処へ行った
今はその帰り道
もうすぐ太陽が沈む夕暮れ時の道を二人で歩きながら
今日の出来事を思い出して思わずふ、と笑みが零れた
「む、どうした?」
「いや…今日の、芋羊羹食べてる時の杏寿郎を思い出したら…
ふふ」
「あれか?そんなに可笑しい事だったとは…
Aのツボはよくわからんな!」
「えー…誰が見ても笑うと思うんだけどなあ…」
今日、杏寿郎に誘われて甘味処に初めて行って
杏寿郎は芋羊羹、私は蕨餅を頼んだ
しかも杏寿郎は十個も頼んでいた
待っている間
私が店の人と顔を合わせても大丈夫になった事や、
人通りの多くない道なら歩けるようになった事、
杏寿郎と出会ってからの私の成長、今までの出来事を
懐かしがりながら話したりした
椅子に座って待っていると、それぞれの甘味が運ばれてきた
隣の杏寿郎を見ると
芋羊羹の山を見ている目が
初めての私より顔が嬉しそうで微笑ましかった
いただきます、と二人で言ってから甘味を食べ始めた
すると
突然、隣から
わっしょい!わっしょい!わっしょい!わっしょい!
と、謎の声。
?
どう考えても杏寿郎の声だった。
でも芋羊羹食べてるはずだよね…
わっしょい!わっしょい!わっしょい!わっしょい!
考えている間も永遠に聴こえてくる謎の音頭
恐る恐る隣を見る
隣の煉獄杏寿郎はわっしょい!わっしょい!を連呼しながら
バクバクと芋羊羹を食べていた。
1158人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
珀(プロフ) - ゆうさん» 再度コメントありがとうございます。とてもとても嬉しいです(;;)諸事情で完結まで時間がかかると思うのですが宜しければ何卒、気長にお待ちくださいませ、、! (2020年12月7日 23時) (レス) id: b76cd08d2c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 更新待っていました!続き楽しみにしています! (2020年11月22日 2時) (レス) id: e0580f81f7 (このIDを非表示/違反報告)
珀(プロフ) - りりさん» コメントありがとうございます。そんな…何回も読み返していただいてるなんてとても嬉しいです( ; ; )ゆっくりになるとは思いますが今後ともよろしく致します、! (2020年11月22日 1時) (レス) id: b76cd08d2c (このIDを非表示/違反報告)
りり - すごく素敵なお話で何度も読み返しています!無理せず更新頑張ってください。応援してます! (2020年11月18日 20時) (レス) id: 100354a5be (このIDを非表示/違反報告)
珀(プロフ) - 梟と烏の羽にさん» コメントありがとうございます。そのように言っていただいてとても嬉しく感じると共に、心温まりました。今後ともよろしくお願い致します。 (2020年11月14日 1時) (レス) id: b76cd08d2c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:珀 | 作成日時:2020年3月6日 0時