7 リレー ページ8
入学してから1ヶ月がすぎ、5月になった。
有岡先生とは…少し、仲良くなれたかな。笑
有『じゃあ体育祭について話し合うぞー』
うちの学校では、入学して早々に体育祭をやる。
まあ、クラスに溶け込んだかわからないような時期にやるのは酷だと思う。
障害物競走やら、二人三脚やら。
私は運動が苦手だから、どれも自信がない。
すると、後ろから背中をつつかれ、振り向く。
知「ね、リレーやらない?」
「え、なんで?」
知「いいじゃん、僕リレーやりたくて。高田も一緒に練習しようよ!!」
ね?って見つめてくるちいちゃん。
そんな目で見られたら。
「わかったよ。」
知「やった!ありがと!」
放課後、さっそくリレーの練習が始まった。
ちいちゃんのバトンを、私が受け取ることになっている。
100m先から走ってくるちいちゃんの様子を伺いつつ、自分の走る番を待つ。
「さすが、ちいちゃん速いなぁ」
なんて関心していた、次の瞬間。
ドン
「きゃっ」
どこか遠くから飛んできたボールが、私の後頭部を直撃した。
途端にバランスを崩して、倒れ込む。
ちいちゃんは目を見開いて驚き、走るペースをさらに上げて、私の元に駆けつけた。
みんなもざわざわと騒ぎ始めた。
知「高田っ!!大丈夫…?って、血出てるし。保健室行こ??」
肩捕まって、と言うちいちゃん。
頭を打った衝撃で、意識が遠のいて行く。
その時だった。
『高田さん!?』
有岡先生が、来てくれるなんて。
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作者名:りりあ | 作成日時:2022年11月6日 15時