28 秘密 ページ29
家に帰ると、麻衣から電話がかかってきた。
【もしもし、麻衣?】
麻【A!侑李から聞いたよ、帰ったんだね。体調、大丈夫?】
【…うん、大丈夫だよ。今日はごめんね。】
麻【ううん。…もしかしてさ、有岡先生のことだったりする??】
さすが、勘の鋭い麻衣は、なんでもお見通し。
【うっ…グスッ… 】
麻【…やっぱり。待ってて、今からあんたの家行くから。】
数分後、インターホンが鳴った。
ドアを開けると、心配そうな顔で立っている麻衣。
【麻衣ぃ〜 グスッ…うぁぁあん】
麻衣に抱きつき、思いっきり泣いた。
麻【よしよし。辛かったね。あんな光景、目の前で見たら…泣いちゃうよね。】
【…うん。グスッ…】
私、大貴に何回泣かせられてるんだろう。
もう、この気持ちが涙と共に消えてくれればいいのに。
【だい…有岡先生のこと、好きで…好きで…どうしようもなくて。。彼女さんとまだ別れてなかったのに…そもそも教師を好きになるなんてバカげてるけど…それでも、だい…有岡先生のことが好きなの。。】
時々、大貴って言いそうになりながらも、正直に自分の気持ちを話す。
麻衣にだって、私たちの2人きりの秘密は隠していた。
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作者名:りりあ | 作成日時:2022年11月6日 15時