無意味な喧嘩。 ページ2
「ミョンス………………」
動揺が隠せない。
どうしてミョンスがここに？
なんで私、こんな焦ってるの？
別に、私なにも悪い事してないのに。
「さっきの男、誰？」
ミョンスがそう言い放った。
「べ、別にミョンスには関係ないでしょ？」
誤解を解きたいのに、なんで私はいつも素直になれないのかな………。
「ああそうだな。俺には関係ないよな？でもウヒョンはどーなんだよ！」
「ウヒョンとは付き合ってなんかない！」
そうだ、ミョンスはまだこの関係の真実を知らなかったんだ。
それなのに私、あっさり言っちゃった……。
「は？どういう事だよ」
「それは…………」
焦る私にミョンスが詰め寄って来る。
話してもいいのかな？
「ミョンスを助けようって。また前みたいに明るいミョンスに戻って欲しいって」
「それとお前とウヒョンの偽造恋愛、どう関係あるんだよ」
「私だってわかんないよっ！全部ソンギュさんが考えたから、私は言われた通りにしてただけだもん！」
言っちゃった…………。
これでもしまた前のミョンスに戻ったらどうしよう。
せっかく少しずつ優しくなり始めたのに……。
「ごめんなさい。騙した事も、ミョンスを傷つけた事も、みんな反省してる。……でもそれ以上にみんなミョンスを助けたかったの！私も、そんなみんなに協力したかった」
それは事実だ。
「じゃあお前、ウヒョンの事………」
「友達としてはこんないい人いないと思ってる。でも、私の好きな人は他にいるから」
目の前にいる。
私が好きなのは君だけなのに。
でも君はセヨンさんとまた結ばれちゃった。
だから私が入り込める隙なんてもうどこにもない。
「私たちの作戦のおかげでセヨンさんともう一回結ばれてよかったじゃない！」
もう顔が笑ってないのも、声が引きつってるのも知ってる。
でもいいんだ。
これ以上ミョンスを困らしちゃいけない。
私は黙って2人を見守るんだ。
「違う、俺は………」
「うるさい！もう何も言わないで！今日せっかくバンタンのペンミでミョンスの事忘れられてたのに！」
これでいいんだ。
私から突き放せば、きっとミョンスはもう私に何も言わなくなるから。
この時の私は、そう信じてた__________。
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作者名：抹茶 | 作成日時：2017年3月21日 3時
