女子高校生と体育祭10 ページ28
妙ちゃんは、私の腕を取って、自分の肩に組ませてくれた。
「ごめんね、重くない?大丈夫?」
「もう、Aちゃんったら。そんなに気使わないで。」
「ありがとう。」
保健室に向かって歩く途中、さっき走り終わったばかりの沖田君がたくさんの女の子達に囲まれていた。
「おっ、沖田君!これ…タオルもし良かったら使ってください!!」
「あ、もう持ってるんで。」
「…お水、どうぞっ!!受け取って下さい!」
「すいやせん、そういうの間に合ってるんで。」
沖田君は、冷たく突っぱねながら女の子達を押しのけて歩いていく。
「凄いね、あのファンの数…。」
「そうね。沖田さん、モテるからいつもの事よ。」
妙ちゃんがそう言った。
「失礼します…あれ、いない。」
「本当ね、月詠先生、いらっしゃらないのかしら。」
保健室に入ると、誰もいなかった。
「先生、呼んできた方がいいかしら?」
「いや、もう大丈夫。ありがとう、付き添ってくれて。」
「いいえ。Aちゃん、ちゃんと冷やさなきゃダメよ?じゃあ先戻ってるわね。」
妙ちゃんはそう言ってグランドの方に戻って行った。
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三日月夜丞(プロフ) - 冒頭の小説の説明から惚れました。「アンタが欲しい。力ずくでも。」ってナニソレ???????めちゃくちゃ惚れたんですが????????応援してます。頑張ってください。 (2020年9月28日 1時) (レス) id: a042f81cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夕鈴 | 作成日時:2020年1月23日 1時