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《バス内》
幸実「きっと強い子が産まれるわよ。我が家は一輝も、大二も、さくらも強すぎて困っちゃうけど」
由芽「フフッ……素敵な家族ですね」
幸実「ええ。この幸せは何があっても手放さない。だから絶対にここから脱出するのよ」
由芽「(コクン)」
幸実「頑張りましょうね」
由芽「はい、ありがとうございます」
「なら、私達は益々、負けられませんね」
2人「「!?」」
幸実さんが妊婦さんを安心させている中、2人の会話に少し耳を傾けていた
「簡単にですが、お食事を持ってきました。食べられますか?」
由芽「ありがとうございます」
「幸実さんも、どうぞ」
幸実「ありがとう」
私は妊婦の膨らんだお腹をじっと見る
由芽「?どうかしましたか?」
「えっ?あ、いえ…私のお母様もこんな風に頑張ってだんだなって思って」
由芽「頑張って“いた”?」
「……私は幼い頃に両親と離れ離れになってしまって、家族の思い出は少ししかないんです」
由芽・幸実「「……」」
「…って、ごめんなさい。暗い雰囲気にしてしまって、でも、大丈夫です!両親と会えないのは寂しかったけど、私には旅の中で出会った仲間達がいますから」
幸実「…頑張ったのね」
「はい、たくさん別れを経験しましたがその分、嬉しい出会いもありました」
その後は2人が食事を終えるまで、私は2人とお話を続けた
さくら「問題はバリアをどう突破するかだね」
「……」
場所は変わって私は今、五十嵐兄妹とバリアをどうするかを考えていた
大二「バリアの発生源の“ギフの瞳”を無効化する必要がある」
バイス「あの“パーフェクトボディ”の持ってるドライバーの事?」
「そう簡単に渡してはくれないでしょうね」
大二「ああ」
バイス「Aさんが魔法で無効化する事はできないの?」
「…難しいわね。そもそもあれに魔法攻撃が通じるかどうか……」
皆で必死に考えを出すなか
一輝「アイツは俺に任せてくれないか?」
バイス「ええ?放っとけよ!ギフの遺伝子さえあげなきゃ勝手に朽ち果てるんだろ?」
一輝「うん…何て言えばいいかわからないんだけどさ…だからこそ俺がこの手で倒さなきゃいけないんじゃないかって思うんだ」
「……」
さくら「一輝兄……」
バイス「ハァ…はいはい。まーた一輝のお節介が出たよ。しょうがねぇなあ、イヒヒヒ……」
「ふふッ」
五十嵐兄妹・バイス「「「?」」」
「ああ、ごめんなさい。急に笑ったりして」
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作者名:ヴァルキュリア | 作成日時:2024年2月12日 13時