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39. ページ40

暫くして、一期さんと後藤くんらしき人が来た。
後藤くんらしき人は手に黒いリボンを握っていた。


「よー五虎退、ほら、これお前の虎のリボンだろ?廊下に落ちてたぜ?」



「あっ 兄さん、ありがとうございます」




五虎退くんは後藤くんらしき人からリボンを受け取ると、ペコペコと頭を下げた。



「……で、お前いち兄の言ってた客人か」




「え」




ジロ、とこちらを睨まれる。
え、ちょ、え?
なんか私したっけ?彼にとって気に入らないこと、したっけ?




冷や汗を垂らしながら“彼にとって気に入らないこと”を記憶の中から探す。
もしかして、無意識のうちに何かやらかしてしまったのかな?
取り合えず、謝っておこう。




「あの、ごめんなさ_____」




「俺は後藤藤四郎。お前、一回立って」




「え?はい?」




謝罪を遮られた上に、立て、と命令された。
言われるがままに立ち上がる。
もしかして「テメェコラ生意気だなおい、チビの癖に!!」とか言われて殴られるのでは!?
う、うわわわ、もしくは「俺様に向かって良い度胸じゃねえかゴルァ」とかで顔面右ストレートをお見舞いされるのかも!?


私がそんな将来血まみれ来世に期待的な未来を頭の中で繰り広げていたら、後藤さんがズンズンと近寄って来た。

ひ、ひええええチビでごめんなさい何でもしますから命だけは助けてください後藤





「おっしゃー!!俺の方がデカい!!」




「……へ?」




両手をグッと握って嬉しそうにガッツポーズを決める後藤様に素頓狂な声が出た。
え、え、俺の方がデカい?

ジッと後藤さんを見ると確かに私より数センチ大きい。

え、まさか、え?




「もー後藤たら、Aさんに勝てて当然でしょ?」



信濃くんがさらっと言った言葉がグサッと私の心を突き刺した。
わ、私に勝てて……当然って……



「ちょっと信濃。Aさんはまだ16歳の女の子なんだからね。僕達は男の子だよ?そりゃ当然だよ」


「あ、そっか」


グササっと乱くんの辛辣なお言葉が私の心を貫いた。
男の子とか女の子とか以前に君たちは私よりも年下の姿をしているじゃないか。世に言うショタって姿じゃないか。
実際年齢は全然歳上だけれども。



私は心のダメージが大きすぎて何も言い返せなかった。

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ハルバ(プロフ) - 真理さん» うわぁぁぁコメントありがとうございます!! 嬉しくてファーーー!?!?!?ってなりました!因みに夢主ちゃんは現世でロリコンの天使扱いされてますw (2017年9月20日 20時) (レス) id: ab0d102e88 (このIDを非表示/違反報告)
真理(プロフ) - 現世でも愛される夢主ちゃん…、ロリコン良いっすね((← 応援してます!更新頑張ってください!!!続きがよみたいです! (2017年9月20日 20時) (レス) id: debd3e2cc5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナツのツナ | 作成日時:2017年9月10日 13時

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