前世思い出したんで推しと親しくなれるよう行動に移します【wrwrd】 (ページ16)

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上を見上げれば案の定、男の子2人が
木の枝に座っていた。
が、焦ったのか片方の男の子が足を滑らし
木の枝から落ちる。

『下から吹く風は、あなたを優しく包み込み
私の元へと届けてくれる』

そう言えば、言葉のとおり風は男の子を
優しく浮かし、私の元へと飛んでくる。
男の子を優しく抱きしめる。

『まったく…危ないでしょ？』

｢っ…ご、ごめんなさい…っ｣

落ちた事が怖かったのか、ボロボロと
泣き出されてしまう。

『次からはもっと気をつけようね…』

そういいながら優しく頭を撫でてやれば、
返事をしているかのように小さな手で
強く私の服を握る

『ほら、君もおいで？
大丈夫、ちゃんと受け止めてあげるから』

まだ木に登ったままの子の目を、じっと
見つめながら、そう告げると
意を決したように木の上から跳ぶ。
先程と同じように、風を起こし
自分の元へと連れてくる。

『さてと…皆の所に戻ろっか』

そういい微笑めば、男の子2人は
うん、といい返事を返す。

『シャオちゃんすみません！
私1人だとさすがに2人はキツイので、
1人抱き上げてくれますか？』

まだ少し遠い場所に居る、シャオちゃんに
声をかければハッとしたように、動きだし
こちらへと駆け寄ってくる。

Sy｢お前めっちゃ凄いんやな！｣

男の子を抱き上げたシャオちゃん、
少し興奮したように、そう言い出す。

あれ？こんな事前にもどこかであったような…

Sy｢どんなふうにやったのか、俺にも
教えてや！｣

あぁ…メアリーとクラリスの時とだ…

『んー…内緒です…‪』

そういい困ったように笑う。
案の定固まってしまうシャオちゃんに、
内心勝ち誇る。

どうだ！これでもいい顔に生まれたんでね！
こんな風に言われて笑われれば、グッと
来るだろ！((

広場の皆の元へと戻れば、今度は私達が
追いかけると言うので、その後は軽く駆ける
程度に走り、子供達の相手をすれば、
空はいつの間にか紅く染まっていた。

『さて！皆さん、今日はもう遅いですし
遊びはおしまいです！』

そう告げれば、あちらこちらから
非難の声が上がる。

『あれ？いいんですー？
最後にみんなにお菓子をあげようと
思ったのになー』

そう言えばやはりお菓子は魅力的なのか、
すぐさま帰るとの声が聞こえる。

『今日はもうお別れだけど、またあった時は
もっと楽しい事をしましょうね』