前世思い出したんで推しと親しくなれるよう行動に移します【wrwrd】 (ページ15)

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『私達でいいのなら喜んで』

ふわりと微笑めば、みるみるうちに
子供達の顔が明るくなり頬に少しの赤みを
さす。喜びの声がいくつか聞こえ、やっぱり
小さい子は可愛いなと思う。

｢じゃあね！じゃあね！お姉ちゃん達が
私達を捕まえてね！魔法を使ってもいいよ！｣

『おー？そんなこと言っていいんだな？
覚悟しとけよー？』

そう言えば、蜘蛛の子を散らす様に
焦ったように、楽しそうに声をあげ逃げだす
子供達。

『なんて、言ってしまいましたが…
子供達の遊びに付き合ってくれますか…？』

Sy｢今更かよ‪wまぁ、全然ええよ｣

にっと笑う彼はとてもキラキラとしていて、
眩しい。

そこからはお互い二手にわかれるように、
同時に走り出し子供たちを追いかける。
底に柔らかい藁を敷いた落とし穴に
落としたり、クッションで行く手を
阻んだり、風をおこして体を少し浮かしたりと
気づけば逃げていた10人の子供達は、8人捕まり芝生に座っている。

あとは…2人なんだけど…

『シャオちゃんの方は見つかりましたか？』

Sy｢いや、全く見つからない…｣

『困りましたね…』

身長が幼稚園生程だ…遠くまでは
逃げれないはず…だとすれば上か…？

『シャオちゃん、もし私が暴走したら
殴って気絶させてください』

Sy｢何を…っ！？｣

シャオちゃんが何かを言おうとしていたが、
今はそんなこと気にしていられない。
ちゃんと見つけなくては、何かあってからでは
遅いのだ。
聞こえてくる音全てに集中力をそそぎ、地に
触れて水の通りを意識し、木へと繋がる水の
通りを探す。

想像しろ…自分が水源だと思え…
ここから木へと進む水路を想像しろ…
そして、聞こえてくる音…人の息遣いを
聞くんだ…

だんだんと体が熱くなっていく。
これは、魔力を急激に消費している証だ。

大丈夫…この世界でならなんでもできる…
前世では何も出来なかったかもしれない…
でも、この世界は違う…！

ふと水路への圧と振動、そして呼吸が
重なる場所が１箇所あった。

『んふふ…みーつけた…』

うっすらと目を開き、感じとった場所に目を
やる。ゆっくりと立ち上がり、ゆっくりと
その場所へと歩みを進める。

『さぁ、追いかけっこは終わりですよ？
早く降りてこないと、2人にはお菓子を
あげませんよー？』

そう言えば上の方から｢待って！｣という声が、
２つ上がる。

｢い、今降りるから待って！｣

｢僕達もお菓子欲しい！｣