立てなくても、歩けなくても、歌えます。(歌い手) (ページ15)

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まふまふside

男の子1｢お前、女みてぇだな！｣

男の子2｢ピアノばっか弾いてよー｣

男の子3｢声も高いし。｣

男の子1｢気持ち悪ぃ｣

心無い言葉は小さい時の僕の心を傷つけるのには十分だった。

男の子2｢あっち行けよ！｣

ﾄﾞﾝｯ

幼いまふ｢うっ…！｣

？｢こらー！｣

小さな女の子が走ってくる。今とは少し違うけど、面影のある可愛らしい顔。

『お兄ちゃんを虐めるな！』

男の子3｢げっ、A！｣

『げってないによ！げって！』

明るくて、優しいのも変わらない。

男の子1｢お前の兄貴キモいんだよ！いつもピアノばっか弾いてよ！男なのにかっこ悪い！｣

『お兄ちゃんはキモくないもん！それに、いつもピアノ弾いてるののなにが悪いの?!あなた達みたいに大勢で1人をいじめてる方がよっぽどかっこ悪いよ！』

ビシッと指をさしながら言うA。

男の子2｢お、お前、さっきから生意気なんだよ！｣

ﾊﾞｼｯ

『キャッ！』

男の子がAの頬を叩いた。

男の子1｢お、おい！何してだよ！｣

男の子2｢だ、だってこいつが！｣

男の子3｢も、もう行こうぜ！｣

男の子達は去って行った。

幼いまふ｢A大丈夫?!｣

『平気だよ！』

幼いまふ｢あんまり無茶しないで…｣

『だってあいつらお兄ちゃんの悪口言ってたんだもん！お兄ちゃんのこと悪く言う人は私が許さない！』

僕はこの頃からAに守られていたんだ。

『お兄ちゃん!!』

ﾄﾞﾝｯｯｯ

あぁ…また、“いのり”に守られたのか…