63.恋の相談 ページ13
写真を見返して思ったけど向こうにいた時、大智以外と一緒に居る時は全然笑えてる写真が無かった。けど、啓君と出会った頃から誰とでも自然に笑えるようになったんだ。
よし、そろそろ戻るかなー。
アルバムを棚にしまってると控えめにドアがノックされた。
「はーい」
?「入っていい??」
この家に住むようになって2日ぐらいで誰も部屋の鍵を閉めなくなってこんな感じで他の部屋に出入りすることにも慣れてきた。
「いいよー」
岩「ごめん、なんかしてた?」
「ううん、大丈夫。戻ろっかなーって思ってたとこ。ここ座ってー。岩ちゃんこそどーかした??」
岩「うーん。」
最近買ったお気に入りの切り株柄の座布団を渡したら、それに座ったいつもより元気のない岩ちゃんと目が合った。
岩「俺さ、前に幼馴染いるって言ったじゃん?
「うん」
岩「俺、茉優のこと小さいころからずっと好きだった」
あまりに切なそうに話す岩ちゃんに恋愛経験が無さ過ぎて何て返していいかわからなかった。
岩「でも茉優は俺のことなんて昔っから眼中になくて。おまけに彼氏作る度に最低なやつばっかでさ。アイツが傷つく度に俺を頼って話聞いてって言ってくるんだけど俺にしろ、好きだってなかなか言えなくて」
「岩ちゃんは茉優さんのこと大切すぎて言えないんじゃないかな。大事にしたい、好きだけど今の関係が変わってしまいたくないみたいな」
岩「うん。今まで言ってこなかった自分の行動が俺自身をこんなに苦しめるって思わなかったもう今更言えるような関係じゃないし遅いんだよね」
「うーん。想いを伝えることに遅いとか無いんじゃないかな。今まで言えなかったのはベストなタイミングじゃなかっただけじゃない?ごめん、あたし恋愛したことないからいいアドバイスできないけど」
岩「いや、なんかいいこと聞けたかも。気持ち伝えるのに遅いとかないよね!また何かあったら話していい?」
「もちろん!いいこと言えないけど話聞くくらいはできるし」
岩「ありがと、じゃ・・・戻る?」
「うん、戻ろっか」
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作者名:nao* | 作成日時:2018年10月15日 22時