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藤「言ったからね!絶対だからね!」
北「はいはい。ってもう見ちゃダメだぞ。」
藤「何を?」
北「にいちゃんの本。」
藤「見ないよ、つまんないもん。にいちゃん楽しいの?」
北「大人になると楽しいんだよ。」
楽しいと言った事に何故かまたお腹の上あたりがムカムカとし始めた。
けれど、にいちゃんがお嫁さんになってくれる約束を思い出すとムカムカが嘘のようになくなった。
藤「そんな事より、にいちゃんお嫁さんにするの約束だからね。絶対忘れないでよ。」
北「分かった分かった(笑)よし、そろそろ着替えるかー。」
そう言って、バサバサとスエットを脱ぎ仕事のつなぎに着替え始めた。
何故かその姿を直視出来なくて、視線を泳がせる。
北「じゃ、仕事行ってくるな。腹減ったら好きなもの食えよ。」
藤「うん。」
(もうお仕事の時間か‥にいちゃん行っちゃうのか‥‥寂しいな)
寝癖だらけの髪の毛をタオルで隠すように縛り、Americaspiritと書かれた煙草とライターと財布をポケットに入れると、玄関に向かった。
急いでにいちゃんの後を追うと、靴を履き終えたにいちゃんが俺の顔をじーっと見たと思ったら頭をぐしゃぐしゃと掻き回された。
藤「髪の毛ぐちゃぐちゃになっちゃったじゃん。」
北「寝癖直したんだよ。」
藤「うそだー。」
北「ホントホント鏡見てみ。じゃ、行ってきまーす。」
藤「行ってらっしゃい。」
目の前でバタリと閉められた扉。
いきなり襲う静寂に、目の前の扉を急いで開けた。
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いろ果(プロフ) - あこさん» あこさん、初めまして♪コメント有難うございます!泣かせてしまい申し訳ありません(TT)でも、そう言ってもらえてとても嬉しいです!続編も亀更新ながら楽しんで書いていこうと思いますので、引き続きお付き合いいただければ幸いです(´∀`*) (2019年3月11日 16時) (レス) id: 8fe91de33d (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - いろ果さまはじめまして。心に沁みる素敵なお話に泣きながら一気に読みました。続編も楽しみにしております! (2019年3月10日 22時) (レス) id: 2d7ec12d07 (このIDを非表示/違反報告)
いろ果(プロフ) - tsubakichanさん» ただ、今まで真面目だったのでお遊びで書こうとしておりまして…期待に添えなかったらすみません(汗)またお付き合いいただけるよう頑張りますp(^_^)q (2019年2月10日 20時) (レス) id: 8fe91de33d (このIDを非表示/違反報告)
いろ果(プロフ) - tsubakichanさん» tsubakichanさん、今までお付き合いいただきありがとうございました!そして沢山のコメント、本当に励みになりました(*´∀人)ハピエンをモットーとしているので、藤ヶ谷くんの片思いで終わらせたくなー、と(^^) (2019年2月10日 20時) (レス) id: 8fe91de33d (このIDを非表示/違反報告)
tsubakichan(プロフ) - 久々にドップリはまり込んでいた小説でしたので、終わっちゃう…いやだ!いやだ!寂しい!って、思っていたら、っん!?何やら期待できそうな終わり方だな〜って、続編あるんですね!☆太ちゃんが、どう攻めていくのか…凄く楽しみ!ありがとうございます。 (2019年2月10日 7時) (レス) id: 546497211d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いろ果 | 作成日時:2018年9月17日 21時