墓碑銘に花束を ＿ﾌﾞﾁｬﾗﾃｨ ★ ページ1
＿私は一度だけブチャラティに花を貰ったことがある
それは真っ赤なチューリップで彼のいつも着ていた白いスーツが良く映えた
いつもスマートで物腰の柔らかい彼が花を持っていると何だか花の方が霞んでしまうみたい
差し出された花束が私の視界を十分に覆った
ありがとう、と告げて匂いを嗅ぐとうっすらと甘く爽やかな香りが漂った
そんな控えめで清楚な香りもブチャラティらしい
そこで私は何となく疑問に思ったことを伝えた
「でも、何で私に花を？」
「花屋の店員にこの間のチンピラを追い払った礼に好きなものを持っていけと言われてな」
ブチャラティは困ったように笑いながら言った。
そういえば、そんなことがあったような気もする。ブチャラティは本当に心優しい男だった。
「チューリップ好きなの？」と尋ねるとブチャラティは再び困ったような顔をして「まぁな」と笑う
何か変なことでも聞いてしまったかな...
ブチャラティの顔色を伺うように顔を覗き込むと彼はプッ、と吹き出して朗らかに笑い始めた。
「実はその花、Aに一番似合うと思って選んだんだ＿思った通り」
「あ」
「俺の目は間違ってなかったみてェだな」
ブチャラティは深紅のチューリップを一つ私の腕の中からつまみ上げるとそのまま私の耳辺りに飾った
元から手先の器用なブチャラティはチューリップを絶妙に落ちないバランスを保たせて飾ってくれた
恥ずかしさと嬉しさで私はつい俯く
どうした？気に入らないか？と尋ねてくるブチャラティに即座に違う、と首を横に振って思い切り否定した
こんなに嬉しいのに、今本当の気持ちを伝えなきゃ後悔するかも
咄嗟にそう感じた私はブチャラティのスーツの胸ポケットに一輪の赤いチューリップを差した
「嬉しい、ホントに...今まで貰った貰い物の中で一番嬉しいよ」
「...そうか」
満足気に笑ったブチャラティのその横顔があまりにも美しく、つい惚けてしまう
さらっと女性に花を差し出し、誉め言葉を忘れない...流石ブチャラティ
彼が街中の女性達に人気なのも一連の行動から十分納得出来た
少しやきもきする気持ちはあったが、そんなモテ男で憧れの彼に花を貰えるなんて自分はなんて幸運なんだろう、と夢見心地で花束を軽く抱き締めた
本当に、彼はこの世の誰よりも素敵で情熱的な男だった
＿＿
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RIOT(プロフ) - こちらの作品を読んで頂きました皆様、誠にありがとうございました。本日をもちまして、この小説は続編に移行することとなりました。今まで読んでくださり、ありがとうございました。続編でお待ちしております。 (2019年2月11日 16時) (
レス) id: b929e6efef (このIDを非表示/違反報告)
RIOT(プロフ) - 高杜さん» ありがとうございます〜！結局夢主も依存してるっていう共依存になっちゃったんですけど、凄く楽しく書けたので良かったです。是非これからもよろしくお願いします！ (2019年2月11日 15時) (レス) id: b929e6efef (このIDを非表示/違反報告)
高杜(プロフ) - フーゴくんのお話とっても良かったです…！！本当にありがとうございました！これからの更新も楽しみです、応援しています！ (2019年2月11日 12時) (レス) id: c2df969f37 (このIDを非表示/違反報告)
あいすすとろべりー(プロフ) - またリクでブチャラティとアバッキオが夢主ちゃんを取り合いする奴をお願いします！ (2019年2月10日 23時) (レス) id: d243ef7454 (このIDを非表示/違反報告)
カト☆(プロフ) - またまたリクエストよろしいでしょうか...？！よろしかったらポンペイ組をお願いします！ (2019年2月10日 3時) (レス) id: f4cd32f168 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIOT | 作成日時：2019年1月17日 18時
