低音ボイスにはご注意を【 青 】

５. 。 ページ5

芹奈「 じゃ 、また明日ね 〜 」


『 うん 、またね 』









芹奈とは家が逆方向 。


一緒に帰りたいけどそれが無理なんよね ...




だから私は 、家が隣のしげと一緒に帰る









『 あ 、そう言えばクレープ 』


重岡「 ... 忘れてました 」


『 まあ 、いつでもええから奢ってな 。絶対やで？ 』


重岡「 分かってるわ！ 」









そんな他愛もない話をして 、家まで着く


つもりやったのに ...









藤井「 あれ 、Aや 」


『 げ ... 』


藤井「 何やねん 、げって 」









家の近くの公園を曲がったところで 、ちょうど藤井さんと遭遇してしまった









重岡「 ... 今日グラウンドで叫んでた人 」


藤井「 あれ 、俺って有名人？ 」


『 あんなことしたら誰でも覚えますよ！ 』


藤井「 でも嬉しかったやろ？ 」









いや 、ぜんっぜん！


これっぽっちも嬉しくない 、むしろ恥ずかしかったし









『 ... 家こっちなんですか？ 』


藤井「 おっ！俺に興味持ってくれたんー？ 」


『 ごめんなさい 、何でもないです 』









ほら 、すぐそうやって調子乗る


他の女の子と同じ扱いしても 、私は簡単に惚れたりしないから









藤井「 ははっ 、ごめん嘘やって 」









「 あれ俺の家 」と指差すのは 、公園の目の前


え 、私の家と近い ...









重岡「 あの 、もうええですか？ 」









突然しげがそう言って 、私の右肩をグイッと後ろに引っ張る


びっくりした 、バランス崩れるとこやったわ









藤井「 ふーん ... 」


重岡「 ...？ 」


藤井「 ライバル同士よろしく 」


重岡「 は 、はあ！？なんのことやねん！ 」









「 もう行くで 」と私の手を引っ張るしげ


え 、ライバル？同じ趣味でもあるんかな？




引っ張られるまま藤井さんの横を通り過ぎる


少し気になって後ろを振り返ると 、藤井さんもこっちを見ていて




何か気まずくて 、私は前に向き直ってしげと家まで帰った

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