低音ボイスにはご注意を【 青 】

２０. 。 ページ20

重岡「 おーい 」



『 ん？ 』



重岡「 元気ないやん 、どうしたん 」



『 別にー 』









学校も終わって帰り道



いつもみたいにしげと家に帰る









重岡「 藤井さんに嫌われた … とか思ってるんやろ 、どうせ 」



『 えっ 、』



重岡「 芹奈から色々聞いた 」









なっ 、芹奈何話してるん！？



しげに言うても何もないやろ









重岡「 俺にしとけばええのに 」









そう言って手を握ってくるしげにほんの少し胸が高鳴った









『 わっ 、私寄りたい所あるからさ！ 』



重岡「 どこ行くん？俺もついてくわ 」



『 いやいや 、私一人で大丈夫 』









「 すぐそこのコンビニやし 」と付け足して何とかしげを説得させる



私には 、こんな甘い空気は慣れないらしい



急にしげ変わったし 、少しは心を落ち着けたい









重岡「 ほんま？ 」



『 うん 、ちょっとした飲み物買うだけ 』



重岡「 何かあったらすぐ連絡してや 」









そう言って 、名残惜しそうに手を離した









『 心配しすぎ！じゃあね 』









私は手を振ってしげと反対方向に足を向けた 。






少し熱くなった顔に手で風を送る



しげ 、今まであんなこと言う人やなかったのに



調子狂うわ 、ほんま …






そんなことを考えてぼーっと歩いていると 、急に後ろから腕を引かれた









「 可愛えやん 、ちょっと俺に付き合って 」









低い声でそんな言葉を囁かれて 、終いには口を手で塞がれてしまった









『 んんんっ … ！ 』









え 、なに … 誰？



後ろを振り向けないから恐怖だけが募る






さっきまでしげとおったのに



「 助けて欲しい 」と頭の中に浮かんだのは藤井さんやった

２１. 。R side→←１９. 。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す