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優しかったお父さんは人格が変わったかのように 私たち家族よりも、もう一人の女の人の方を選んだ。
お母さんは…それにショックを受けすぎて、今はどこにいるのか分からない…
蒸発 しちゃった
悲しかった。苦しかった。寂しかった。
もっと お母さんとお父さんと一緒にいたかった。
また家族3人で出掛けにも行きたかった。
成人式 見てほしかった
こんなんになるなら、生まれてこなきゃよかった…
そんなことさえも考えた。
昔お母さんとお父さん言ってた…
私が結婚して孫の顔を見るのが楽しみだって…
風磨「気が済むだけ泣け。」
抱き寄せられ、風磨くんの胸の中で泣きじゃくった。
赤ちゃんが泣くみたいに大声で。
風磨「だいじょうぶ。」
大丈夫だなんて、何の保証もないけど
無責任な言葉だと思うけれど、
なぜだか 一番心に染みた。
大丈夫って思えば 大丈夫なような気がして…
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沙耶香「A！！！」
聡「A大丈夫…！？」
「沙耶香ちゃんと聡だ……、、」
沙耶香「具合は？元気になった？」
「病院くる前に比べたら全然マシだよ、ありがとう…」
風磨くんが 私が目を覚ましたこと、2人に連絡してくれて そしたら、鬼の速さで沙耶香ちゃんと聡が病室に駆けつけてくれた。
迷惑かけまくったもんね…この2人には…
でも、こんなにも 私のこと心配してくれて…
沙耶香ちゃんなんて、泣いちゃってるもん…
沙耶香「ほんとによかったよ…Aが無事で……」
「ごめんね…迷惑しかかけられなくて……」
聡「Aが今 元気なんだからいいんだよ。」
沙耶香「そうだよ！私たち親友なんだから、たくさん頼って！」
家族には恵まれなかったけど、
周りの 友達には恵まれすぎてるよ、私…
こんなにも私のことを想ってくれる親友がいて、
こんなにも私のことを一番に心配してくれる先輩がいて、
こんな私のことを 優しく寄り添ってくれる彼氏がいて…
もしかして私って、今 幸せ者なのかも。
沙耶香「とりあえず、Aはゆっくり休んで。」
聡「そうだよ、何も考えないでゆっくりしてね。」
「……そばに…いてほしい…」
沙耶香「もちろんだよ、みんなAから離れたりなんかしないよ」
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作者名：ゆう | 作成日時：2020年11月30日 22時
