▽ ページ4
・
いつからだろう。龍我が龍我じゃなくなってしまったのは。
いや、最初から龍我は龍我だったのかもしれない。俺が俺の中の龍我の理想を押し付けていただけなのかもしれない。
でも俺は、痩せたい痩せたい言いながらお菓子を食べて笑ってるとことか、嫌いなタバコを吸っている俺の横に来て、吸ってみたいと強請って、あげないと言えば拗ねて甘えて。
そんな龍我が好きだった。
キスをする時も、龍我はすぐに唇を離してしまう。
そんな龍我の唇が名残惜しくて。全然足りなくて。
でも幸せそうに笑う龍我を見たら、無理矢理なんてすることができなくて。
メンバーや先輩との少しの会話で、すぐにヤキモチを妬き、しばらく口を聞かなくなる龍我のこともそう。
何と声をかけても口を開かない龍我を、俺は優しく抱きしめてばかりいた。抱きしめることしかできなかった。
そのうち自分が、龍我のわがままにだんだんと疲れを感じるようになっていることに気がついたんだ。
これ以上、龍我のわがままを笑顔で聞ける自信がなくて。龍我のヤキモチを、笑顔で聞ける自信がなくて。
だから出ていった。
こんなんじゃダメだって。
こんな弱い俺なんか、龍我の恋人失格だって。
でも、俺の一番好きで大事なものは、間違いなく龍我だけだった。
龍我が俺の全てだった。
でももう、自信が無いんだ。
龍我の「だいすき」に、笑顔で答えれる自信が。
「ごめんな、龍我」
眩しく光る満月の夜。
俺の声が静かに響いた。
・
Fin
_______________
作者の勝手な曲の解釈ですので、ご了承ください。
_______________
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 351人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「美少年」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クロノ(プロフ) - リクエスト失礼します。うきなすで初めてのお家デート（泊まり）で彼シャツを着る那須くんにドキドキする浮所くんが見たいです！ (2020年4月8日 11時) (
レス) id: 3c25dd6b20 (このIDを非表示/違反報告)
名無し71418号(プロフ) - コメント失礼致します。α大昇くんでΩ藤井くんで作って欲しいです！ (2020年4月8日 2時) (レス) id: 68fe2c0972 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 初めまして！！金指くん、総受けが見たいのですが、リクエスト大丈夫ですか？？突然すいません！！ (2020年4月7日 22時) (レス) id: ed13f57ee5 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー。(プロフ) - α 飛貴くん Ω 那須くんが良いです！ (2019年12月27日 22時) (レス) id: 1a6a3835cc (このIDを非表示/違反報告)
むむ(プロフ) - α浮所くん、Ω那須くんが良いです。 (2019年12月27日 19時) (レス) id: 32fdc62437 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なったん | 作成日時：2019年10月17日 21時
