週末は レイside ページ10
※人間界バージョン
「はぁ…またかよ。」
AとのLI○E画面を見てそう呟く。
ここ最近、全然構ってくれない。
忙しいのは分かるけど、少しくらいは俺との時間を作ってくれてもいいと思う。
「あーもう…何なんだよ馬鹿…」
家に帰ってくるのも遅いから、飯食う時ぐらいしか喋れねぇし。
一人でそんなこと考えながらソファでゴロゴロしていたら、
ガチャッーーー
玄関から音が聞こえた。
『た、ただいま！』
「は、A？」
何でAがこんな時間に？
いつもと比べたらかなり早い時間だ。
「もしかして俺のLI○E見て早く帰ってきてくれたのか？」
『え、LI○Eしたの？ごめん見てないや！』
「おい。」
じゃあ何でこんな早くに…
いや、別に理由はどうあれ嬉しいけど。
『ねぇねぇレイ！それより！これ見てよ！』
「あ…？」
ニコニコとした笑顔で、寝っころがっている俺の腕を引っ張るA。
体を起こすと、地方の観光スポットが掲載されている雑誌が。
「ふーん、良さそうな所だな。」
『そう思う？良かった！じゃあ今週の休日ここ行こうよ！』
「え？」
『ほら、最近一緒に過ごせてなかったから寂しくて…。どこか二人でゆっくりしたいなぁって！』
予定大丈夫？と不安そうに聞いてきたA。
俺はもちろん即答で大丈夫と答える。
『わーい！久しぶりにレイと過ごせる〜♪』
「そうだな。でもあんまはしゃいで休日までに体調崩すなよ。」
『うん！毎日マスクして、手洗いうがいするよ！』
「何歳だよw」
『えへへ！楽しみだなぁ〜！どこ行こうかなぁ〜？』
ワクワクした表情で雑誌のページをめくるAに、俺の空っぽだった心が満たされた。
寂しいと思っていたのは俺だけじゃなかったのか。
机の上で雑誌を広げるAの隣に移動して、俺も一緒に覗き込む。
「お土産も買おうぜ。」
『あ、そうだね。私お揃いの買いたい！』
「あぁ、分かった。いいのあればな。」
こんなに楽しいのは久しぶりだ。
休日に待ってるお楽しみ。
今週の残っている平日、頑張ろうと思った。
「(週末は思いっきりAに甘えてやる。)」
隣ではしゃいでいるAの横で、俺も静かに心を踊らせた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 324人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
加代 - はい!わかりました。 (2019年4月17日 6時) (
レス) id: 8b7d3220bb (このIDを非表示/違反報告)
ヨモギ雲(プロフ) - 乙羽真緒。さん» リクエスト了解です！ 続編で書かせていただくことになりますが、時間がかかってしまうかも知れませんので、そこは気長に待っていただけると嬉しいです…^^;; 天才だなんて…！他にも天才的な作者様はたくさんいますよ！（笑）でも嬉しい((殴← 私も好きです！← (2019年4月17日 0時) (レス) id: 88414ccd28 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモギ雲(プロフ) - 加代さん» 分かりました！ では続編で書かせていただくことになるのですが、最近忙しい日が続いていて、少し時間がかかってしまうかも知れません…;; すみません！ それでも良ければ、気長にお待ち下さい…^^; (2019年4月17日 0時) (レス) id: 88414ccd28 (このIDを非表示/違反報告)
乙羽真緒。 - こんなお話を作れる作者さん、天才ですか？笑 大好きです！！ (2019年4月16日 0時) (レス) id: d8ce241943 (このIDを非表示/違反報告)
乙羽真緒。 - リクエストいいですか……？ あのですね、レイが積極的なお話がいいです！ドSなレイも好きなので…笑 これからも応援してます！続編期待してます！！ (2019年4月16日 0時) (レス) id: d8ce241943 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヨモギ雲 | 作成日時：2019年2月12日 23時
