姫野家の守り神は恋人を守護する３

警察署４−２ ページ10

次の日､特務課


中川「おはようごさいます｡氷室さん
　 昨日はお疲れ様でした｡無事にAさんも
　 戻ってきてよかったです」

中川「さて､Aさんが起こしてしまった
　 事件だけで終わることを我々は望んでいましたが
　 リョウメンスクナの霊力と､Aさんの妖力が
　 合わさってしまいましてね」

中川「その影響でまだ､悪いエネルギーが
　 溜まってしまっています｡あと一週間以内に
　 大災害が起こるでしょう」


氷室「お前のことだ｡何か対策があるんだろう?」


中川「バルブを閉めればいいです｡
　 今回のよどみが溢れているポイント……
　 そこへ行き､邪気の流れを抑制する」

中川「口で言うのは簡単ですがね｡
　 大変難儀な仕事になります」


氷室「中川､地図は?」


中川「……氷室さん｡貴方にはまた別件があります」

中川「実はですね……菊川市に悪いエネルギーが
　 溜まったことで､少々おかしな事態になってまして」

中川「菊川市Ｃ地区の再開発地にて､空間の異変を確認｡
　 奇妙な生命反応が出現したようです」


高木「なんだそりゃ」


中川「そうですね……一言で言うなら
　 人間でも怪異でもなく､妖怪でもない｡
　 次元の亀裂から出てきた『何か』です」

高木「まだ病み上がりに
　 化け物を押し付けるなよ」


氷室「構わない｡俺が行く｡
　 今回はAもいるからな」


中川「ありがとうございます｡今回も何かあれば
　 こちらに連絡して下さい」


氷室「あぁ､わかっている」


中川「では､ご武運を祈っています」


＊・＊医務室＊・＊


氷室「A…本当に大丈夫なんだな?」


A「大丈夫だって言ってるでしょ?
　 その質問もう5回目なんだけれど」苦笑


氷室「心配なんだ｡まぁ､大丈夫なら行くぞ」


A「はーい」


＊・＊・特務課・＊・＊


金森「思ったんだけどさ……
　 大した情報網だよね｡なにそれ？
　 時空のねじれから湧いて出たムシ?
　 ……どうやって調べたのかしらね」


中川「随分な皮肉っぷりですね」


金森「彼をそんなに酷使して大丈夫？」


中川「信頼してますから」


金森「……大した自信だね｡エイチエム幹部
　 中川 良助さん」


＊・＊・菊川市・＊・＊


小暮「高木さんですか」


高木「お前､度胸あるな」


小暮「……素直に喜べないね｡
　 ネクタールの人間に褒められてもさ」

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