囚われし柱壱 (ページ8)

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第六話ページ8

環様が帰ってきてから二日目、

私は今まで一度も触ったことのない刀というものを触りました。

環様が言うには近頃"鬼"という者共の動きが活発らしく、自分を守る手段として私に指南して下さるようだ。

私は初めて感じる刀の重さに腕をガクンと落としました。

『ふんっ！』

何とか刀が持てるようになった頃、環様は私に

環「おうおう、持てるようになったか。じゃあ素振り100回だ。昼までには終わらせろよ。」

と申された。

最近活発だという鬼というのはさては環様なのでは無いかと本気で思ったものです。

温室育ちの軟弱な私にとって、この素振り100回というのが今後どれほど甘い訓練だったかということを強く痛感することになるのです。

太陽が真上に傾いた頃ギリギリ素振りが終わり、私は最近伸ばしていた長い前髪を上に持ち上げました。

環「やっと終わったか、、。ちょっ、Aこっちこい。」

環様は私を見るやいなや手を引き家の中に入れました。

その時環様は

環「人が通っていたら危なかったな、、」

などと呟いていました。

私にはあまり意味を理解することが出来ませんでした。

その後環様は何やら棚の上をごそごそと漁っていました。