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紅「もぉ…ゴローちゃん。岩田ちゃん。ユタカちゃん…やっちゃって！」
岩「ほらぁ〜行こうよAちゃん！！」
そう言いながら、いきなり腹にパンチをいれてこようとする岩田とかいう奴。
力を入れてその手を掴み、逆方向にひねりあげる。
岩「いたたたた！！」
貴「女の子に暴力はダメでしょーが。」
紅「あらぁ〜？」
ゴ&ユ「「てめぇ！！」」
貴「しつけーんだよ！！！」
岩田を突き飛ばして、ゴローと、ユタカとかいう奴にぶつける。
三人は近くにあったゴミ箱や花壇にぶつかり、倒れて動かなくなった。
貴「え…弱。」
紅「あらら？もしかしてAちゃん喧嘩強い？」
あとはこの人だけか。
…へらへらしやがって。
貴「黙っとけ。お前もやられてーの？」
紅「うーん…俺は止めとくよ。」
貴「へぇ〜…勝てない喧嘩は買わないってか？」
紅「まぁね〜喧嘩はレジャーだよ。レジャー。」
何がレジャーだ。
袖パタパタさせやがって。
あんたは蝶々か。
でも…本当に喧嘩する気配がない。
貴「…紅野さん…あんた…多分頭いいでしょ？」
紅「えぇ〜やっぱ分かっちゃう？天才オーラ溢れでてる？」
なに喜んでんだ。貶す意味で言ってんだよ。
貴「…ばーか。あんたが今までどんな奴と喧嘩してきたか知らないけどさ。…頭よければ勝てるほど安いもんじゃねーからな。喧嘩ってのは。よーく覚えとけ。」
真っ直ぐ紅野さんの目を見る。
どれだけ頭脳があったって…どんだけ自分の仲間の人数が多いからって…。
例外ってもんがある。
…そう。あの金髪くるくるパーマと、トゲトゲ頭のように…。
貴「…それと。紅野って…ダサいから止めた方がいいよ。」
紅「え？偽名ってばれちゃった？」
貴「うん。顔に僕は紅野じゃありませんって書いてある。」
今まで何人と喧嘩してきたと思ってんだ。
偽名なんてよくあることだろ。
あきらかに千葉の人じゃないし。
バレバレ。
紅「えぇ…うそ〜」
貴「…じゃあ、私予定があるから！」
紅「あ、そう？また会おうね〜」
貴「嫌でーす」
紅「絶対迎えに行きまーす」
貴「来ないで下さーい」
鞄についた砂をはらうと、振り返らずに家に向かった。
紅「ふーん…千葉にも面白い子がいるじゃん…。」
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作者名：ひんやりだんご | 作成日時：2019年1月13日 13時
