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n『約束。したでしょ？』
「うん……、」
n『守らないからだよ？』
「…う…、」
座り込んだあたしに、ゆっくり近づくと。
よっ。って。
同じように、その場に座る。
ふわり。と、温かなものが頭に触れて。
n『怖かったね。』
って。
静かに、抱きしめてくれた。
n『明日。休みだっけ。』
彼の家は、相変わらずで。
からんとした空間が、やっぱり彼らしいと思ってしまう。
「うん。公休」
n『そ。』
カップを2つ持った彼が、
n『あ。ミルク。』
「え？」
n『なかったかも。』
テーブルに置いた。
n『ごめん。砂糖ならあるけど。』
「じゃあ、お砂糖もらいます」
このテーブルは、やっぱり近すぎて。
どうしても、緊張してしまう。
n『おちついた？』
「…うん。ありがとう」
n『ごめん。』
「どうして？」
n『うん…何か。嫌だったんだよ。』
「……?」
n『彼に。好意を持ってると思ってて。
でも、それは何か嫌だなって思っちゃって。』
珈琲を、口に含むと。
喉の膨らみが、とくん。と動く。
n『もっと。早く気づけばよかった。』
「ん？」
n『あなたを。好きな事を。
自分でもっと早く気づけば。
こんなコトにならなかったのにって。
だから。』
え？え……？
人を。
好きになる事が、初めてで。
人に。
好きになってもらう事も、初めてで。
だから。
あたしの思考回路は今。
ぐるぐると、すごいスピードで。
回転している。
n『何か言ってよ(笑)』
「あ、そっか。え、と……」
にやにやしながら、あたしを見てる二宮くんが。
n『好きなんだよね？』
「え？そっ、」
n『俺のコト。好きなんだよね？』
前のめりになって、あたしの手首をつかむ。
「……多分、」
n『たぶん？
あんな大っきい声で呼んだのに？』
「だって…すきの正解が解らない、」
ふはっ。
って、高く笑った彼が。
n『正解なんかねーわ(笑)』
おかしそうに笑った。
ほんとは。
もう、解ってる。
好き。が。
どうゆうコトか。
だけど。
もう少しだけ。
知らないフリをしていたい。
だって。
初めては、
ぜんぶ。
あなたと一緒がいい
ーendー
終わり
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作者名：とあ | 作成日時：2018年9月20日 21時
