ハツコイー2ー (ページ4)

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a『久しぶりじゃない？』

確かに。

相葉くんと学校以外に出かけるのは、久しぶりだった。

「わぁ、どれにしよう」

a『全部食べていいよ？(笑)』

新しくオープンしたパンケーキのお店は、広々としていて、洒落すぎてなく、雰囲気がよかった。

「全部食べたいね(笑)」

a『2つを半分こしよっか』

「うん」

先に運ばれてきた紅茶も、ティーポットにしてシェアした。

a『楽しいね♪』

「うん(笑)」

運ばれてきたパンケーキは、ふわふわで、その上のもっとふわふわのクリームも美味しかった。

a『まりちゃんてさ、渋いよね(笑)』

「何が？」

a『小豆とか白玉とかのってるじゃん？
俺が選んだ方がフルーツとかクリーム盛盛で、女子力高いじゃん(笑)』

「いいんだよ、そんなの(笑)」

あたしの女子力が、もっと高かったら。

二宮くんは、こっちを向いてくれたのかな。

なんて。

くだらないコトを考えた。

a『そうそう。今度さ、一緒に鍋しよ？
にのも来るって』

「うん……いいね」

a『何がいい？
まりちゃん食べれないの多いからなー(笑)』

「2人が食べたいのでいいよ？(笑)」

a『じゃあ、日曜日の夜は？』

「うん。バイト終わったら行くね」

a『待ってるね』

いつもにこにこしてて、彼と居ると不安にならない。

a『ねぇ、まりちゃん』

「ん？」

a『俺、友達でいいよ』

「ん…？」

a『だからさ、なんか…何でもいいからさ。
もっと頼ってよ』

「………、」

a『まりちゃんが元気ないと、嫌だもん』

彼しか友達がいない。

なんて。

なんて失礼な言い方をしたんだろう。

「ありがと(笑)」

やっぱり、にこにこと笑いながら。

大きな口に、パンケーキを押しこんだ。

a『んまいね』

「うん(笑)うまいね」

太陽が、雲から抜けたみたいに。

固くなって、沈んでた心が。

ゆるゆると溶けて。

「相葉くん」

a『ん？』

「これからも、よろしくね」

a『なによなによ(笑)』

照れくさそうに、

大きな笑顔をくれた