ハッピーエンド【田中樹】

０３８ ページ38

樹side







「お！綺麗に治ったね！」

「よかった....あと残らなかった」







Aの眼帯も無事に外れ、

体の傷も痕が薄くなってきてる。


もう痛いところはないらしい。







「やっと可愛い顔がちゃんと見れる」

「.....可愛くないもん」

「可愛いよ？」

「うるさい」

「痛っ！なんで殴るの！グーはダメでしょ！」









悪い子にはお仕置きだ〜ってふざけて、

ガッチリAをホールドしてくすぐる。


お仕置きなのにキャアキャアいって楽しそうだったからそのまま勢いよくソファに押し倒した。









「えっ....」

「えっ、じゃないから」








Aが、怖がんないように、

優しく優しく手を握って、指を絡めて

そっとその柔らかそうな唇に触れる。



あーやべえ。








「樹くん、や」

「やじゃないでしょ。ほら、目つぶって？」

「やぁ....っ」







いやいや言いながらも目は素直に閉じたAが可愛くてたまんない。

ちゅっちゅっ、って

わざと音がなるようにAの唇を堪能する。








「ふふ、A顔真っ赤」

「樹楽しそうやだ」

「楽しいよ？もっとかわいー顔見せて」






サラサラの髪の毛に指を通して、頬やら瞼やらおでこやら、

顔中にキスを落とす。









「もう終わり！」







恥ずかしさが限界に達して、

俺を突き飛ばして寝室に入っちゃったA。



まあ、ゆっくりでいいかな。








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