Wolf Moon (ページ32)

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翼side

「すみません自分も少し電話を…」

北人「電話なら、仕方ないっすね？どうぞ」

まるで俺の嘘を見抜いてるような目に
慌てて部屋から出た。

Aの様子が気になり追いかけて出たけど…

おっと…

『壱馬…』

壱馬「びっくりした…どないしたん？こんな所で」

『ごめん…』

壱馬「何で謝るんよ」

『だって、考えれば分かったのに、私また…』

壱馬「それなら気にすんな言うたやろ？」

『でも、次は壱馬だけじゃない、北人くんまで…』

壱馬「ちょっと、こっち来て…」

どう言う意味…？

気になって俺も追いかけた。

壱馬「A？俺の目、見て？」

『っ…』

壱馬「もう…また泣いてるやん…笑」

『ごめん、だって…』

あいつの前だと泣くんだ？

壱馬「大丈夫か？って大丈夫じゃないか…」

『私は大丈…』

壱馬「A、ちゃんと聞いて？」

『うん…』

壱馬「俺と北人の仕事には付き物やねん、けど俺も北人も覚悟決めてこの仕事しとる…」

ホストが何を…

壱馬「後、Aが思ってる程、俺達は弱くない…いつ何があるか分からん仕事やし、そんな弱かったら何万人もの前で歌われへん、アーティストやれへんねん。笑」