THERAMPAGEの 女 # １

ダンス　２ ページ5

◯慎side





Aさんのダンスには惹き付けられる何かがある。




何かは、わからないけど。





『アップ、アップと。』




彰吾「Aすげえな



６人の中で、１番ちっさいのに１番すごかったわ。」





『ありがとうございます、』






先輩からこんなこと言われたら、普通の女の子ならきっと


”いやいや、彰吾さんの方が〜！“



とか


“そんなことないですよぉー”




とか言うんだろうけど、Aさんはそれを言わない。言ったところを見たことがない。



だから、ファンからのアンチもあんまり見たことない。




媚びを売ってるように見えないんだと思う。
実際見たことないし。





壱馬「A、ダンスしよ、」





『おい、さっき踊ったとこだろ。』




壱馬さんには、なぜかタメ口。
中学のとき、おんなじ学校だったらしいけど、１つ上先輩。Aさんは謎が多い。





陣「A口悪いぞ〜」





『黙れ、馬(小声』




俺と昂秀には聞こえて陣さんには聞こえないぐらいの声で言った。





壱馬「な、A？踊ろーや！」





『いやや。北人さん、RIKUさん、早くこいつボイトレ連れてってください』





壱馬「ざんねん、今日ボイトレないねん。笑」





『うそ』




北人「ほんとだよ〜、」





RIKU「今日俺らも一緒に一日リハだからね笑」





『地獄。(小声』




壱馬「なんやて？」





『なんもない。』





ちっさい声で、”地獄“って言ったの俺しか聞こえなかったと思う。






『よし。いっちゃん、一緒にコンビニいこ。』





壱馬「俺は？」




『はやく、いっちゃんいこ？』





樹「俺、なにも買わん。」





『わかった、慎ついてきて？』




急に手をとられて、連れていかれた。





『はー、もう壱馬のあのだる絡みって言うん？

めっちゃイライラすんのよな。』




慎「ちょっと、わかります。」





『いや、無理せんでええで。笑


慎、壱馬好きやもんな笑』




笑った横顔は、ほんとに誰にも負けないんじゃないかって思うくらいにかわいい。






『奢ってあげるから、なんか買っていいよ？』




慎「え、あ、いや、悪いです。」





『ついてきてくれたお礼。いいから、なんでも。好きなもの入れて？』





そういわれて、迷っていると




『はよせな、馬が怒ってくるから笑』

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