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makoto.
今日は、ショッピング。
Aが好きな服屋さんに行こうと思う。
『 これ、かわいい、 』
「 ですね、買いますか? 」
『 なんかもってる気がする、いらな、い、 』
これもまた嬉しかった。
昔買った服だったから。
持ってるということをうっすらと覚えていた。
『 あ、えっと、あの、え、 』
「 慎です、笑 」
『 慎くん、お腹が、すきました、 』
Aが好きだったチーズオムライスのお店に向かう。
もちろん記者やファンの方にバレたら面倒だから個室。
「 … 」
『 … あの、えっと、食べ、ないですか、? 』
用意されたのは、1つのチーズオムライス。
俺のはない。
「 お腹、空いてなくて、笑 」
『 けどっ、 』
「 … じゃあ、一口もらっていいですか? 」
『 へっ、あ、、どう、ぞ、! 』
スプーンに入れられたひとくち。
とても美味しかった。
昔も、俺が減量中で食べられなかったとき、こんなことしたなあ、なんて。
『 っ、、 』
「 俺の名前、覚えてますか? 」
『 はせがわ、さん、 』
覚えてくれていた。
"長谷川さん"で少し遠いけれど。
それでも構わない。
覚えてくれていたのなら。
『 美味しかった、です 』
「 … もう、敬語やめにしましょう 」
『 あ、え、 』
「 タメどうですか? 」
彼女は、次の日敬語を使わないという約束を忘れていた。
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作者名:快百華 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=imminentRuyna
作成日時:2020年10月10日 23時