薔薇の棘

＿＿＿ ページ37

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樹「 ふう〜、 」








Aの病室の前まで来た。

そこの部屋には仲村と書かれていて。


本当にAが入院しているのだと、改めて感じた。







樹「 A、入るよ、 」

『 … はい、 』









ノックをして、ドアを開ける。

そこには点滴の管やなんやらで繋がれたAがいた。









『 樹 … 』

樹「 健太さんから聞いた。誰にも言わないよ 」

『 わたしね、アメリカに行くの。 』







マネージャーさんとも話がついているらしい。

アメリカでの家も決まったらしい。



Aは、そのことをキラキラとした笑顔で話してた。








樹「 … Aさ、困ったときは相談することって約束覚えてたから、俺のこと呼んだんでしょ 」

『 … ばれた、？ 』

樹「 うん、 」








Aのことなんて全部お見通し、

なんてもう言えるわけなくて。







『 相談、というより決意の話ね。 』

樹「 うん 」

『 わたし、アメリカから戻ってくる気はあるの、
だけど最後に 』







それを聞いてまず安心した。

Aなら戻ってこないっていう選択肢も有り得ると思ったから。






　


　


　


　






　





『 私ね、 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ 』

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