薔薇の棘

＿＿＿ ページ25

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また、泣いた。

健太さんの優しさに包まれながら。






　



私にも覚悟を決めなきゃいけないときがある。


【 活動休止 】しよう。

いまのTHERAMPAGEにいるのには辛すぎる。






どれだけわたしがやってないと主張したところで、世間はそう甘くないから。









『 けんたさん、、 』








眠っているけんたさんの頬を撫でた。








『 ばいばい、 』







そう言い残して、今の家を出た。

必要最低限のものと、アルバムを持って。









『 楽しかったな、 』









近くの公園に座って、写真を眺める。

アルバムにはすごく昔の写真から、今の写真も入ってる。









健太「 ッ、はあ、はあっ、どこ行くつもりだよッ 」

『 けんたさっ、 』









もうすぐ朝になる公園で。

健太さんに見つかってしまった。








健太「 俺絶対脱退とか許さねえからな！！ 」

『 ッ、！！ 』

健太「 Aが好きなの！側に居てほしいの！
だから、離れようとすんなよッ、！！ 」









ブランコに乗っていたというのに、健太さんに抱きしめられたから立った。









『 … あそこに、私の居場所はないんです 』

健太「 健太がいる 」

『 今のランペは居てもすごく辛いんです、 』

健太「 だから健太がいる。 」









それでも辛いものは辛いんだ。

なんでわたしだけがこんな思いしなくちゃいけないんだと思う。







　


健太「 Aがいないなら健太も休止する 」

『 それは、 』

健太「 そのくらい、健太はAを想ってる、 」




　








一度心に決めたことは変えたくない。

そういう頑固な性格だから、わたしは。
　








　



　
『 ごめんなさい、でももう辛いんです、笑 』

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