薔薇の棘

＿＿＿ ページ19

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Aがそんなことすると思われへんかった。

せやけど確かにAの字だった。









『 話ってなんですか？ 』

陣「 … 聞きたいことがあんねん 」








スタジオに少し早めに呼び出した。

話がある、と。









『 これ、なんですか … 』

陣「 … 葵から聞いた。 」

『 え？ 』

陣「 これ葵のポストに入れたらしいな 」







予想通りの反応じゃなかった。

Aは否定も肯定もせず、ただ俺の目を見てくるだけやった。








『 … 』

陣「 やっぱり、やったんやな 」

『 … どうして、ですか？ 』

陣「 葵に呼び出されて言ってみたら、Aに色々されてるって、 」








Aの顔が歪んだ。









『 ごめんなさい、わたしはやってません、 』

陣「 信じられへん、証拠あるし 」

『 信じれないって言うなら、信じなくていいですよ 』

陣「 … 最近おかしいで？ 」

『 わかってますよッ、！！！ 』



　



Aがおかしいことくらい俺たちもわかっていた。

それが葵が来てからだっていうことも。



　



　



『 もう、疲れたんです、笑 』



　

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