Dear Destiny【神谷健太】 (ページ19)

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少し前の話をしよう。

俺がAさんを好きになったときの話。

彼女と俺が出会ったのは、THERAMPAGEの候補生になる少し前のEXILEさんのLIVE。

サポートダンサーとして出演が決まっていた俺。

『神谷、くんと与那嶺くん、だよね？』

瑠唯「あ、はい、」

『へえ、沖縄の人なんや！陣〜！』

陣「なに、？沖縄の人なん？」

すごくふわふわしてて、なんか抜けてる人

でもすっごく可愛くて、美人。

『神谷くんだ！』

候補生の顔合わせのとき、１番に目に入ったのが俺だったらしくて、話しかけてくれたAさん。

一瞬部屋を間違えたのかなって思ったけど、彼女は、自己紹介を始めてた。

　

『 THERAMPAGE候補生に選出していただいた、古川Aです。

１９９４年６/１３生まれです。

これからよろしくお願いします！』

あのとき、周りにいたみんなはびっくりしてたけど、俺はあんまりだった。

心のどこかで彼女と出逢って、これからを共にしていくんだろうと、思っていたから。

『神谷くん、これって、』

「健太でいいですよ」

よくよく考えたら彼女のほうが年上で。

そう呼んでもらうことに決めたスタジオ練習のあの日。

その日が、恋に落ちた日だった。

彼女が踊るダンスは、繊細でエモくて綺麗で華やかだった。

ひと目でダンスに惚れた。

そして、彼女の笑顔にまた惚れた。

『健太と踊るダンスはすごくたのしい！』

「んふ笑」

彼女が好きだと自覚するのにはまだ遠かったけど、この日が彼女を好きになった日だ。

　
　

　

　
　

　
　

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