ななつ(岩泉side) ページ10
片手に持った携帯を見つめ、俺がLINEを送ってから数分後に来た吉田からの返事を改めて確認する
”すぐいきます”
と、平仮名だけで打たれた文字はあいつの焦り具合を鮮明に表してるようだ
「いーわーちゃん？なしたの、そんなに嬉しそうな顔……わぁ把握」
「勝手に人の携帯を覗くな及川」
気付くと目の前に立っていた及川に画面を覗き込まれ、咄嗟に電源ボタンを押す。
…チッ、遅かったか
「…それにしても、岩ちゃんから誘うとは…ねぇ？」
「んだよ、文句でもあんのか」
「いーや？ただ、俺のイメージとは違うなぁ…って」
「お前のイメージとか知らねぇよ」
そう吐き捨てると、うわっ冷たい。とか抜かす及川に着々と苛立ちが溜まる
…ってオイ、なんでサラッとお前は俺の前に座ってるんだ。自分のクラスに戻れよ
「だってさー岩ちゃん今まで女の子の話とかしたことないじゃん！」
「した事くらいはあるだろ」
「いや、そうなんだけどさ…！そうじゃなく
て」
そう言って肘をつきウンウンと唸る及川。…なんで休み時間までお前の顔を見なきゃならねぇんだ。
そんな事を思っていると、震える携帯
取り出すと吉田の名前と受話器のマーク。それを確認しすぐに応答ボタンを押す
「もしもし、」
「あれ？電話？誰か…ゴメンナサイ睨まないで」
またうるさく騒ぎ出しそうな及川を一睨みし、電話先に言葉を続ける
「あぁ、悪いこっちの事だ気にすんな…で、どうした？」
「”その…、あの…何処に行けばいいのかって思って…”」
及川の声に不思議そうにしていた吉田だったが、俺の言葉を聞いて申し訳なさそうな声色でそう尋ねてくる。
…肝心なことを伝えてねぇじゃねぇか、俺。
これも及川が覗き込んできたからだ。と自分を納得させて、更に言葉を紡ぐ
「……今何処だ？」
「”ええと…2年の…図書室側の階段です”」
「分かった、そこまで迎えに行くから待ってろ」
「”…え！？いや！悪いです先輩！！私がそっちに…”」
「元は俺が場所伝えなかったからこうなってんだから気にすんな。……あんま、こっち来させたくねぇし」
「”ちょ、ちょっとせんぱ…！”」
「すぐ行く」
…少し一方的にだが、要件を伝えて電話を切、弁当箱を鞄から取り出す
割と頑固だからあいつもあのままじゃどうせ譲らねぇだろ
「…一つだけ聞いていい？岩ちゃん」
…電話が終わるまで黙っていた及川が口を開いた
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kite(プロフ) - セノさん» コメントありがとうございます。文才なんてそんな…でも嬉しいです。これからもご贔屓によろしくお願いします (2015年3月12日 20時) (
レス) id: b3e6317ab4 (このIDを非表示/違反報告)
セノ - ドキドキと画面の前ニヤニヤ＝作者様の文才。という方程式を私は知っている！！((バッ 物凄く面白いです！この作品で、岩ちゃんへの愛が増えました！！応援してます！ (2015年3月12日 3時) (レス) id: d1fca42de7 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん - すごくおもしろかったです。 (2014年11月20日 22時) (レス) id: f914af4869 (このIDを非表示/違反報告)
もふた(プロフ) - 岩ちゃんかっこいい!!!!!!!!!!これからも頑張ってください!!!!!!!!!!応援してます(*´∀`*) (2014年10月23日 22時) (レス) id: bda7562276 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - とても面白かったです。今後も頑張って下さい (2014年10月19日 16時) (レス) id: 1edd946607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kite | 作成日時：2014年9月24日 21時
