むっつ ページ9
お、終わったぁ…!!
あの後どうにかノートに写し切ることが出来、思わず脱力
少し息を吐いて机に肘を付く。
もう一度外をチラリと見るも、授業は終わっているので流石に先輩達は居なかった
何だか少し勿体無い事をしたような気もする
もうちょっと見ていたかった、かな…とか…
「亜美?…おーい…聞いてる?ご飯食べないのー?」
「っ!?えっ、あ…」
「やっぱ聞こえてなかった…どしたの考え事?」
気付くと目の前には友達の姿。お弁当箱をゆらゆらと揺らしながら私を不思議そうに眺めている
「…な、なんでもないよ!食べよっか、ご飯」
…一応、友達にも誰にも、先輩と付き合っている事は話してはいない。
話しちゃいけない訳じゃないとは思うけど…やっぱり一度先輩に断りを入れてからの方がいいよね…
「…そ?なら…って、亜美。ケータイ光ってるよ?」
「え、ウソ……ほんとだ。」
「私が嘘つく必要ないじゃん」
「ごめんって……ええと…あ、LINEだ」
友達に言われて机に置いてたスマホに電源を入れる、するとLINE通知が2件。
誰からだろう、と思いつつアプリを立ち上げ、
ぴこり、とついた”2”の文字の欄の名前を確認する
「…!?」
ーガタリ、と思わず椅子をかなりの勢いで引いてしまった
側に居た友達は少し目を開いて音に驚いている。
クラスに居た何人かもこちらをチラリと見たのが分かった
「…ええと、亜美…?誰から…」
恐る恐る、といったように私に尋ねる友達
その顔を一度見てからもう一度画面に目を戻す
「……ぶ、部活の先輩から…」
「え?大丈夫なのそれ…なんて?」
心配したような困惑したような、そんな顔で内容を聞いてくる友達。
少し口を開こうとし、…躊躇い、そして私は嘘をついた
「え、ええと…今から急ぎの用があるって…」
「うっわーマジか…行っておいでよ。私は大丈夫だし、先に先輩との関係は良好に…ね?」
「うん、ごめんね…ほんとに、ごめん」
拭いきれない騙してしまった罪悪感からもう一度ごめんを口にするとまた少し不思議そうに友達は首を傾げ「そんなに謝んなくてもいーよ」と笑いかけてくれた。
「ありがとう…じゃあ、行ってくるね」
「ん〜いってらっしゃーい」
ぎゅっとポッケにしまったケータイに触れ、そのままの勢いで教室から出る
” 今出れるか?”
”飯よかったら一緒に食べねぇか”
思い出したのはその文字列だ
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kite(プロフ) - セノさん» コメントありがとうございます。文才なんてそんな…でも嬉しいです。これからもご贔屓によろしくお願いします (2015年3月12日 20時) (レス) id: b3e6317ab4 (このIDを非表示/違反報告)
セノ - ドキドキと画面の前ニヤニヤ=作者様の文才。という方程式を私は知っている!!((バッ 物凄く面白いです!この作品で、岩ちゃんへの愛が増えました!!応援してます! (2015年3月12日 3時) (レス) id: d1fca42de7 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん - すごくおもしろかったです。 (2014年11月20日 22時) (レス) id: f914af4869 (このIDを非表示/違反報告)
もふた(プロフ) - 岩ちゃんかっこいい!!!!!!!!!!これからも頑張ってください!!!!!!!!!!応援してます(*´∀`*) (2014年10月23日 22時) (レス) id: bda7562276 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - とても面白かったです。今後も頑張って下さい (2014年10月19日 16時) (レス) id: 1edd946607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kite | 作成日時:2014年9月24日 21時